スティーブン・キングの原作ということで期待は高まり、ホームページでも特集を組んで取り上げました。
どうも、考えてみると、スティーブン・キングの小説は作家が主人公や登場人物になっている作品が目立つように思いますね。
今回の「シークレットウインドウ」もそうですが、「シャイニング」にも「ミザリー」にも出てくるでしょう。やはりキング本人なのでしょうかね。
ところで今回の「シークレットウインドウ」評点は90点です。なかなかおもしろかった。それにカメラワークが流ちょうで映像表現でサスペンスとホラーを見せていく手法はヒッチコックを思わせます。
監督は「ジュラシックパーク」や「パニックルーム」などの脚本を書いたデビット・コープです。従って物語の組み立てがすごくしっかりしています。
★ここからはネタばれしますのでみていない方は絶対読まないでください。
物語の結末は途中から少し読めてきます。これはやはりヒッチコックの「サイコ」がいかに映画史に影響を与えているのかという証拠かもしれません。
冒頭部の長回しや階段を俯瞰で撮ったりするカメラアングルは明らかに「サイコ」を意識しているようですね。所々に見せる意味ありげなシーンはやはり「サイコ」を知るものにとってはネタ晴れのヒントになります。
しかし、ラストはさすがにやや予想が外れました。なるほどそうだったのか。そういうラストなのだという感じで後を残したところがさすがに名脚本家、恐れ入りました。
スティーブン・キングの作品としては傑作の部類にはいると思います。おもしろかった。