ノンストップアクションというのはこの映画をいうのでしょうね。
冒頭の導入部が終わって、アクションシーンが始まると、後はもう、ラストのエンディングまでひと時も目を話せないほどにアクションまたアクション、しかもそれも次々と一工夫のある見せ場の連続で、飽きさせません。
近未来を舞台にしたSFアクション。
元はといえば私たちが子供のころにあこがれたミリタリーフィギアG.I.ジョーをテレビアニメ化したものの映画バージョン。
監督は特撮アクションの娯楽映画を得意にするスティーブン・ソマーズ。
なんの凝った映像があるわけでもないのですが、細かいカットで次々とつないでいく見せ場の連続とストーリー展開は、いつのまにか映画の中のめまぐるしい物語に引き込まれてしまいます。
ノンストップシーンの合間にそれぞれの登場人物の過去の生い立ちを手短に挿入して人物紹介をし、次々展開する見せ場のリズムを止めない工夫は見事なものです。
これといって中身のあるテーマを入れ込まず、ひたすらエンターテインメントの娯楽映画に徹した監督の徹底振りは見ていて本当に安心してのめりこむことができるし、美女も華麗に、美男も華麗に、敵も味方もテレビゲームの主人公さながらに大活躍する面白さは一級品です。
見せる、壊す、走る、飛ぶ、回る、縦横無尽のバトルシーンの面白さ、スピード感、大作ならではの物量戦による先頭シーンの面白さ、パリから北極へ、次々登場する新兵器がほとんどさりげなく、当然のように飛び出してくるあたりは「サンダーバード」の近未来の世界に酷似していますね。それが私たちを幼き少年のころに引き戻してくれて、ニコニコ見てしまいます。
これだけの大作と面白さを、この一本で終わらせるわけはなく当然、第二部に続くあからさまなラストシーンを用意して、痛快なエンディングを迎えます。
いやぁおもしろかった。