とにかく、娯楽のてんこ盛り。楽しい。
出てくるロボットは「天空の城ラピュタ」のラストで出てくるロボットを思い出すし、ニューヨークを襲うロボットは[CASSHERN」のロボット軍団を思い出します。
さらに空中空母は「サンダーバード」のデザインを彷彿とさせるし、クライマックスは明らかに映画「オズの魔法使い」のクライマックスに同じ。敵の女ロボットはどこか東宝特撮映画に出てくるピッタリコスチュームの宇宙人なんかを思い起こしてしまいます。
次から次と奇想天外、荒唐無稽な展開とストーリー。じっくり考えていたら「そんなばかな・・・」という意見も出てくるでしょうが、そんな暇もないくらいに次々と新しいマシンが現れてはニンマリ。
アンジョリーナ・ジョリー扮する船長もなんと片目に眼帯なんて、いつの時代の映画やねん!!。
しかも最新兵器のようなロボットが登場するのに、迎え撃つのは第二次大戦の戦闘機。しかも、こんな飛び方できるんかい!!といいたくなるようなアクロバット飛行。
いったいどこまで長距離が飛べるのか、アメリカからチベットまで飛んでしまったりする。
飛んでいるかと思えば、水中に潜るし、敵の戦闘機は鳥みたいにばたばたと羽ばたいて飛んでくるし、とにかく次は何?次は何?と息もつかせない。
もっともっと・・と思わずせがんでしまって、終わってほしくないのです。
しかも、ゴジラのシルエットや「地球防衛軍」のワンシーンを思わせるようなニュース報道なども流れるし、1984年にすでに亡くなられたサ−・ローレンス・オリビエ(イギリスの名優でクレジットにも出ていますが、さてどこに?)まで登場するしまつ。
とにかく、書き出すときりがないのです。
時代背景は1939年。ちゃんと[オズの魔法使い」が劇場で上映しているのです。このころはまだカラー映画は手軽な形で完成していないので、この「スカイキャプテン」もセピア調の粋な映像です。従ってスクリーンに映っている[オズの魔法使い」のシーンがやたら美しい。
「キングコング」のワンシーンのようなものが現れるかと思うと、「スターウォーズ]のシーンまで出てくる。
こうしたそれぞれの借景のようなシーンも決して、映画ファンをうならせるだけのものではなく一本の映画の中で有効に生かされているからすごいのです。
ラストのロケットは「地球最期の日]なんかで出てくるつるんとした流線型のロケットなんて、ほんとに楽しい映画ですよ。もう一回みたい。というか、ここに出てきたモデルシップをコレクションしてみたいですね。
最期にジュード・ロウもグウィネス・パルトロウもまさにこの作品にはまっていますよ。とにかくおもしろいですから是非見てください。
作品評価は100点です