ネット掲示板から大ブレイクした原作「電車男」の映画化作品をついに本日見たのです。
感想!
期待以上に素晴らしいラブストーリーだった。
もともと、ネットの掲示板上のやりとりの物語。ネット上のリアルタイムの展開の中でこそ、このお話のおもしろさや、切なさが表現できるものと考えていたので、二時間弱の映像になっていかがなものかという不安がかなりあった。
しかし、予想以上に素晴らしい作品になっていたのです
いきなり、ネットの画面から物語が始まり、主人公の紹介が軽快なテンポで画面の中にデジタル表現で説明されていきます。
とにかく、この出だしが非常にリズム感がいい。テンポの良さはおそらくネットのドラマを意識したためかも知れませんが、効果的にスプリットスクリーンを使った表現は、主人公を応援する掲示板の住人を見事に画面に登場させていて、みていて違和感なく入っていけるのです。
キーボードをたたくシーンの合間に見せる書き込み人達のコミカルな日常や、意味ありげな立場など無駄なく、しかもしつこくなくあくまで軽く軽く紹介されていきます。
そして、主人公、電車男に対するアドバイスがネット特有の文字をさりげなく絡ませて物語の本筋を進んでいく。
エルメス(中谷美紀)もその好演もあって、非常に存在感のある好感度抜群の女性として描かれていて、いわゆる男性からみたマドンナ的ヒロインとして登場する。そこにはばりばりのお嬢さんでもなく、といって全くの庶民的でもなく、どこにでもいそうでいない理想の女性像として登場するからその後の物語が本当に身近になってくるのです。
脚本が丁寧なのでしょうか?電車男とエルメスが結ばれた後も、二人の物語や周囲の人物の物語をしつこくない程度に語られていて、そこにはこの作品のテーマである、日常どこにでもある幸せを感じることの大切さをしっかりと観客に訴えていて非常に好感でした。
久しぶりに好感度の日本映画、しかも秀作をみたという気分です。