レン・ワイズマン監督が描くゴシックワールドの世界。レザーファッションに身を包んだケイト・ベッキンセールの魅力。この映画の売りはまさにこれに尽きる。
前作「アンダーワールド」の続編ということであるが、はっきり言ってほとんどお話を覚えていなかった。ゆえに最初のあたりはちんぷんかんぷんだったのだが、途中からはしっかりとこのゴシックホラーの世界へとのめり込んでいった。
前作もそうであったが、かなり映像はグロテスクである。当然のように首が飛んだり、体が爆発したり、血が飛び散り、血まみれになるシーンがふんだんにある。しかし全体の画面の色調が黒から濃いグレーなのでいわゆる黒と赤のエクスタシーになるのである。お互いに相手の色を殺し合うので非常に日本的な様式美の世界が展開するのだ。
物語はヴァンパイアと狼男の組み合わせによるロミオとジュリエットとしての前作の続きである。
とにかくケイト・ヴェッキンセールのスリムな体が妙にセクシーである。真っ黒なレザーに身を包み、怪しく光るブルーの透き通るような瞳が人を射るような鋭さを見せてくれる。
人間離れした(ヴァンパイアなのだが)冷たさと動物的なエロティシズムが混じり合ったシャープなヒロインに惚れ込んでしまう。このあたりアンジョリーナ・ジョリーのコスチュームアクション「トゥーム・レイダー」とひと味違う。
敵は狼男なのかライカンと呼ばれる魔物なのだが、次々と紫外線弾を機関銃や二丁拳銃で撃ちまくるアクションは近頃は槍のワイヤーアクションにない独特の世界である。何せ撃ちまくり、撃ちまくり。どれだけ玉があるんだろうというほどである。
吸血鬼や狼男を倒す伝統的な道具を近代兵器に詰め込んだという設定でファンを魅了した作品としては成功作でしょうか。でも私個人としては取り立ててベタHOMEするほどの映画でもないように思います。ただひたすらケイト・ヴェッキンセールの魅力に尽きるというべきですね。
そうそう、パートスリーも企画されているそうです。楽しみです