くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「チーム・バチスタの栄光」

チーム・バチスタの栄光

現役医師が描いた医療サスペンスの傑作「チーム・バチスタの栄光」を見る。

宣伝フィルムを見た印象で、ちょっとコミカルな中に展開する謎解きゲームのようで、かなり期待大でした。

と、期待が大きすぎたせいか、作品の完成度を求めすぎたせいか、冒頭から腰砕け。
あまりにもリアリティのない病院風景、手術室での展開。あそこまでうろたえる看護士がいるだろうか、あれほど、感情的になる医師達がいるだろうか?と、いきなり、げんなり感が広がってしまいました。

そして、物語は本編にすすみますが、ふざけたような軽いのりでサスペンスが進んでいきます。ちょっとどこかで見たような・・?と思ったらやはり脚本にはあの「トリック」「富豪刑事」の蒔田光治が絡んでいる。当然、ぼけとつっこみのようなせりふの応酬も絡む中、シリアスなサスペンスも絡んでくる。

となれば、もっとおもしろいと思うのだが今ひとつ、のめり込むほどの魅力のある映像が見えてこない。
それぞれの登場人物がもっと魅力的であるはずなのに蒔田さんの手腕が発揮されていないようで、テンポがまとまってこないのだ。

せっかくの、クライマックスもちょっと、物足りない。原作がいいせいか、素晴らしいどんでん返しであっといわせてくれる物の、映像としてのうまさではなく、原作の良さが、映像化の失敗をカバーしているような展開は、本当にもったいという物でした。

期待しすぎたためでもあるでしょうが、白紙で見たら、かなり楽しめるし、おもしろい映画だったかもしれません。
でもまぁ、いいんじゃないでしょうか