私が大ファンの映画「デス・ノート」のスピンオフ作品「Lchange the world」を見る。
本編の大ファンである私のとっては、ほとんど期待していなかった。もちろんオリジナルストーリーであるし、監督の金子修介から中田秀夫に変わっているというのもちょっと引っかかっていたからだ。
ところが、この「Lchange the world」、本当に良い。
随所にオリジナルストーリーの場面をさりげなく挿入させて、オリジナルを見た人の心をくすぐるとともにラストでは原作を読んでいる人の満足感を作り出すという巧妙極まりない脚本に拍手。
さらに、Lの最後の23日間ということで、死が目前に迫った一人の人間の生き方を描くという意味でも、奥の深い内容になっている。さらに、スリリング極まりない展開はアメリカ映画的な冒頭部を欠点としても、しっかりと本編に入ってから日本映画独特の緻密な構成でサスペンスフルに展開する。
謎解きの面白さ、次はどうなるのかるのかとわくわくさせる緊張感。そして、Lの人間としての描き方の面白さと、周囲に登場する人物たちの魅力的な描き方。もう大満足である。
ところどころに中田秀夫的なホラーワールドを挟み込んでいるのはちょっとわざとらしいといえなくも無いが、それはそれで、大ヒット作品をオリジナル版の監督から引き継いだプレッシャーとプライドもあるだろうし、許してあげたいと思います
細かいシーンやせりふ、展開に言及していきたいのは山々ですが、これからご覧になる方もいらっしゃるし、オリジナルストーリーでもあるので、純粋に楽しんでほしいこともあるので、そのあたりは伏せておくとしても、ご覧になる前にオリジナルストーリー「デスノート」の映画を見、その原作を読んでおかれることだけはぜひお勧めしたい。
いやぁ、日本人の独創性のすばらしさ、映像ワールド、そして、コミックワールドのこれからの未来への期待を見せてくれた傑作でした