これといって期待していたわけではない映画です。
その期待通りというか、素直なサスペンス映画でした。
劇的な展開もないし、どんでん返しのような謎解きもない。サプライズのような犯人像もでてこない。
奇抜といえば、ネットのサイトへのアクセスを利用した猟奇殺人の物語というところです。これといった映像の工夫もないのですが、特にだれるわけでもなく、それなりに楽しめる作品でした。
ネットのサイトを通じて顔のない殺人者を追いつめていくくだりで、次々とその高度なサイバー犯罪をつぶしていくFBIのプロ集団と犯人の追撃戦のおもしろさをちょっと期待していたので、物足りないことは物足りなかったです。
とはいえ、そんな失望なんて一瞬で、割とまじめに、そして素直な展開が次々と投入されてくるので、飽きさせることなく、2時間弱のドラマを最後まで見終えられたのですから、おもしろい作品の部類に入れてもいいかな?と思います。
それにしてもダイアン・レイン、「リトルロマンス」の彼女を知る人は果たしてどれくらいいるのかと思いますが、さすがに年を取りました。「羊たちの沈黙」のクラリスを思わせる捜査官の役柄もしっくりくるほどに熟年女優さんになりましたね。
というわけで差し障りのない無難に楽しめる映画でした