迷っていました。なんせ、あの超駄作「CASSHERN」の紀里谷和明監督作品なのですから。
ところが、見た人見た人の感想を見ると結構面白かったと書いてある。そこで、意を決して見にいったのです。
さてさて、壮大なCGゲームを大スクリーンで見たという感じの作品でした。
次から次と登場するCGアニメの世界。そこに紀里谷監督のイメージが創出され、さらにど派手なアクションが展開する。
まさに最近の3Dゲームの世界です。それ以上でも以下でもない。
物語は石川五右衛門を主人公にし、織田信長や豊臣秀吉などを登場させて、あたかも歴史ドラマのごとく作ろうとしていますが、時代構成は完全に無視し、歴史上の人物だけを借りてきた完全なフィクションの世界。まさにゲームの世界のようなものです。
冒頭のタイトルバックは一気に引き込まんと、石川五右衛門が紀伊国屋文左衛門の蔵に忍び込んで金銀を盗む場面から、その盗んだお金をばら撒くまでで、アクション映画であることを見せ付けます。
あとはもう目くるめく紀里谷監督のビジュアルワールド。めまぐるしく変わる虚空の世界に必死でついていきます。
脚本に紀里谷監督も参加していますが、人物の紹介などの基本的な部分は非常に丁寧に描けていて、少しは進歩したかなと思いますね。というか、前作が「新造人間キャシャーン」という名作アニメを基にしていたため縛られてしまったのでしょうか?今回はかなり自由に演出もできているように思います
とはいえ、次から次と、これがクライマックスかといわんばかりの展開が何度も登場し、一本の作品としてのまとまりに欠ける。そのためにわずか2時間あまりがやたら長く感じてしまう。
そりゃ、物語に対する先入観もあると思いますが、それでも最初からラストをこう持っていって、そのために伏線をどうするという書き方がなってない。あくまでDVDなどのプロモーションビデオ的な作品として完成されているのです。映画として完成されていないのは前作同様。
そんなこんなで、まだまだ欠点だらけですが、今回はそれなりに楽しめました。
戸田恵梨香ちゃんもサトエリちゃんも見れたし、なんせ、キャストがすごいですからね。
まぁ、次回に少し期待が持てそうですね