くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレーション」

ユニバーサル・ソルジャー:リジェネレ

17年ぶりの続編という触れ込み、なんと主演のジャン=クロード・ヴァン・ダムドルフ・ラングレンも中年のおっさんである。にもかかわらず、ちょっと見たかったのは監督がピーター・ハイアムズの実子ジョン・ハイアムズだからだ。
なんせ、先日のドリュー・バリモアしかり、才能はやはり受け継がれると納得したからです。

出だし、色を飛ばしたグレーの映像の中、博物館を見て回っている青年と少女、カメラはゆっくりと彼らをノーカットで流麗に追っていきます。しかし、突然踏み込んできた兵士たちにあれよあれよと拉致され車へ。炸裂する銃撃戦、次々と追いすがるパトカー、カーアクションに注ぐアクション、手持ちカメラのごとき細かいカットが繰り返され、いきなりスピーディな展開へ。この導入部、只者ではないと引き込まれてしまいました。

しかし、この後はいわゆるB級SFアクションへと物語りは突き進んでいきます。拉致された子供の救出とチェルノブイリに仕掛けられた爆弾を取り除くという二つのミッションを中心に展開していきます。すでに実行犯側には新しいユニバーサルソルジャーがいるということでアメリカ側は急遽旧式のユニソルを4対復活させて送り込む。

突っ込みどころ満載の展開がなんとも心地よいほどに楽しい。
原発近くでは銃器はだめだからユニソルを送り込めと指令されたにもかかわらず、ユニソルは機関銃を撃ちまくるし、新しい敵側のユニソルに簡単にやられてしまうのに、映画の後半で子供救出に派遣した人間の特殊兵一人とは対等に戦ったり、これなら、大勢で突入するときに子供を救出する部隊を派遣していたらもっと楽になったろうにと思うのですが。

ジャン=クロード・ヴァン・ダム扮するリュックとニューユニソルとの戦いで、ニューユニソルに鉄の棒を突き刺したのに、死なない。出だしの四人の旧ユニソルとニューユニソルとの戦いではニューユニソルは手についているナイフで刺したらユニソルは死んでいくのに、なんで?

さらにクライマックス、タイマーが爆発する直前、どうやって防ぐのかと思えば、ジャン=クロード・ヴァン・ダム扮するリュックがタイマーを引き抜いて敵のユニソルに突き刺して戸外へ落ちたらそれですむなんて、じゃぁ、何のためにタイマーを再稼動させるときに暗証番号がいるの?とか。笑えるところ満載。

でも格闘シーンは非情に細かいカットを積み重ねたりして、なかなか見ごたえがある。
すべてを終了して走り去るリュックの姿、そして写されるアメリカのユニソル開発施設、そこでニューユニソルのクローンが並ぶエンディング。まさにB級SFの真骨頂である。

まぁ、楽しめる。これで良いんじゃないの?そんな映画でした