くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「君に届け」

君に届け

映画が始まったとたんに、全編切ないラブストーリーが始まる。やるせなくて、どうしていいかわからないもどかしさが多部未華子扮する爽子と三浦春馬扮する翔太との間で展開する。
誰もが、ほんの一昔前に、経験した切ない高校時代の恋の思い出が次々とストーリーを運んでいく。もちろんいま現在同じような恋を経験している人もいるかも知れない。

こういう作品に演出がどうのこうのというのは絶対言ってははいけないし、そういうことをいうのは本当の映画ファンではない。この映画は、物語をピュアに楽しむためのエッセンスだけが詰まった真っ白なラブストーリーなのです。

登場人物やそれぞれのキャラクターはある意味リアリティに欠け、理想すぎるものかもしれない。物語もあまりにもうまくいきすぎているかもしれない。現実はこうではないと声を大にする人もいるかもしれないが、これが映画、夢の工場としてスクリーンに展開する夢の世界なのです。

出てくる少女たちは美少女ばかり、特に今回の目当ては「七瀬ふたたび」以来大ファンになっている蓮佛美沙子さんが出ていること、そしてちょっとかわいい多部未華子ちゃん、対する男子も三浦春馬をはじめ目も覚めるイケメンばかり。熱血漢で人間味のある先生や物わかりのいい親たち、そこには離婚の危機や家庭内暴力も存在しないのです。

誰だって、この映画の主人公たちのような気持ちになったことがあると思います。それは、人によって多少の違いはあってもっだれもが経験した切ない恋の感情ですよね。

二時間あまりひたすら繰り返されるなんともいいようのない出口の見えないようなプラトニックなラブストーリーは見ていて、終始、胸が締め付けられる思いで登場人物にのめり込んでしまいました。
登場人物たちが哀しいときは素直に涙して、うまく事が運べばいっしょに喜んで、少しずつ接近していく主人公たちを応援して、そして、ラストシーンでは拍手したくなるほどに感動してしまいました。

flumpoolのテーマ曲とエンドタイトルの中でハッピーエンドがうれしくて自然と笑顔が漏れてきました。そしてエンドタイトルの後、エピローグで見せるプラネタリウムのチケットを握りしめて翔太についていく爽子のすがたが素直に応援してしまいました。