くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「メッセージ そして、愛が残る」

メッセージ

映画が始まると一羽の白鳥が湖を飛び立とうとするショット、カメラは一人の少女の姿、湖の桟橋をこちらへかけてくるかと思うと突然底がはずれてかろうじて開いた穴にしがみつく、そこへ少年時代のネイサンが駆け寄るが少女はママを呼んでと叫ぶ。その声で一目散に森を駆け抜けるネイサン、道路へでたとたん走ってきた車にはねられる。駆け寄る家族。いきなりショッキングなシーンから始まる。ドキッとするファーストシーンがみごと。

場面が変わると大きな会社の会議室、そこへやってくる一人のケイ医師、彼には人の死の直前の姿が見えるメッセンジャーであると告げる。その意味をネイサンは自分への死の宣告と思い物語が進んでいく。自分の限られた寿命に悩む一方でケイ医師の執拗なアポイントにうんざりする。

信じられないネイサンにかつての勤め先での同僚であるアンナの寿命についてケイ医師から説明され、何とかその運命を変えようとするが、結局偶然が偶然を呼んだように彼女は必然的に死んでしまう。ケイ医師の語ることが正しいと信じ始めたネイサンは別れた妻クレア、娘とのよりを戻した生活をもう一度取り戻そうとする。

この映画は一見、ファンタジックな不思議な物語であるかのように始まるが、実は夫婦の愛の物語なのです。

自分の限られた寿命のことを告げようとするネイサンの前に、まもなく死を迎える輝きが妻の周りに光るのを目撃。実はネイサンこそがメッセンジャーで、かつて少年時代に死に瀕して戻ってきた理由がケイ医師の口から明らかにされる。そして、映画は突然暗転してエンディングを迎える。
ネイサンは最愛の妻に人生の最後を幸福に暮らせるように死を伝えなければならない。

途中に挿入される、不治の病に悩む少年のエピソードや外国語で依頼される訴訟を断るエピソードなどがどうも作品の展開にどういう意味があるのか理解できないままにどんどんストーリーが進んでいくのがなんともわかりにくかった。

疲れていたせいもあるかもしれませんが、導入部が見事であるにも関わらず、また、画面展開のカットで突然の横の構図や劇的なテンポの曲の挿入などの工夫が見られるにもかかわらず、眠かったのはどうなのだろうか?
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