くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「オール・ユー・ニード・イズ・キル」

kurawan2014-07-12

単純に面白い映画でした。めまぐるしいほどにストーリー展開が速いし、非常にシンプルなので、あまりこだわらずに見れる。それに、特に映像に凝ったことをするでもなく、CGシーンも今時なら普通かなという感じの映像でもあるから、繰り返される主人公ケイジのタイムループも、あまり苦にならずに見ることができる。そして、いつの間にか物語りは少しずつ前進していて、クライマックスへと向かって行く。よくあるラブシーンも程ほどで少ないのが、これもまた良かった。

時は、近未来。圧倒的な武力で地球侵略に来た異星人と戦う人類の姿がニュースで紹介され、最初は劣勢だった人類も、バトルスーツの導入により、ある程度の対抗力を備えたくだりが説明される。そして、その成果を語る主人公ケイジ、彼が、将軍のところに呼ばれるところからが物語の本編。

そもそも、事務武官であるケイジは、戦闘兵士ではない。にもかかわらずなぜかあれよあれよと将軍に無理やり前線に送り込まれ、バトルスーツを着て、ギクシャクと戦い始める。南朋唐突な導入部がやや荒っぽいといえるかもしれない。また、トム・クルーズのへっぴり腰が情けない。

ところがギタイと呼ばれるクモのような敵と戦った際に、敵の血を浴び、その直後死んでしまって、気がつくと、前線に送り込まれる時間へタイムリープしてしまう。死んだとたんに時間を戻るという能力が身について、次第に、戦闘にも慣れが生じ始めるが、そこで、ひとりの伝説の兵士リタと出会い、彼女の導きで、このタイムリープ能力を利用して、敵を倒す手段を計画し始める。

対する敵の親玉も、時間を操りながら、人類の動きを予測して戦っているので、その裏をかいて戦うという展開が本編。

タイムリープ場面がめまぐるしいし、戦闘シーンも、危うくなるとタイムリープするので、短時間の繰り返し。その中で、敵の親分が潜むルーブルの地下へ突入し、クライマックスへと向かって行く。

それほど、練られた脚本でもないように思えるが、ハイスピードなストーリー展開と、それほど人間ドラマを描かない単純さで、素直に楽しめる二時間足らずと言う作品。こういうのが娯楽映画といえるものかもしれませんね。

時間を操る敵の画策と、こちらのやり取りをもう少し、面白く組み立てれば、もっと楽しめる奥の深い作品に仕上がったでしょうが、そこまでこだわらなかったのが、ちょっともったいない気がする。でも面白かった。