「新宿スワン2」
前作の続編で、特にぶっ飛んだものではないけれど、あれだけの美女が画面の所狭しと出てきたらそれだけで目の保養になるというものですね。その意味で楽しめたし、二時間を超えますが、退屈せずに見ることができました。監督は園子音です。
主人公龍彦が所属する新宿バーストが前作でハーレムを吸収し、スタッフの倍増でその対策を横浜進出にかけることにする。ところが横浜にはウィザードというスカウト会社が幅を利かせていて、当然闘争となる。
その展開を、ひたすら派手な暴力シーンで見せるのですが、前作もそうでしたが、原作があるためか、園子音らしいどぎつさはそれほど見えないし、普通のアクション映画に仕上がっている。しかも冒頭で龍彦に近づいてきたマユミの存在も今一つラストまで生きてこないし、闘争の中、いたるところに出てくる人物関係の人間ドラマももう一つ物語に深みを与えてこない。
ただ、ひたすら抗争劇のアクションだけが繰り返される。いかにも権力のありそうな住友の存在感も中途半端で、すごみがない。いやそういう凄みのある演技のできる俳優が減ってきたというのもあるのかもしれないが、悪人がその怖さを思いっきり見せないとこの手の映画は面白くならない。
でも、冒頭に書いたけど、あれだけの美女軍団が出てくると広瀬アリスさえ精彩を欠いてかすんでしまうのだから、いやあ男心には楽しい映画でした。裸はないけど、色気は満載でしたね。まぁそれだけかな。
