くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「クリミナル・タウン」「日本人のへそ」

kurawan2018-08-30

クリミナル・タウン
なんともつまらない映画だった。クロエ・グレース・モレッツを見に行っただけの映画なので、それでいいといえばそうだが、こんなつまらない脚本をプロが書くのかと思ったら原作があって驚いた。主人公の物語への動機付けが全くなされていないので、展開が非常に嘘っぽいのである。最後に何かあるのかと思いきや結局何もない。こんな物語があるのかと唖然としてしまった。監督はサーシャ・ガバシ。

高校生の主人公アディソンがガールフレンドのフィービーと行きつけのカフェに行く。そして友達のケヴィンと軽口を言って出ていくのだが、直後に一台のバイクが来て銃声が響く。

アディソンはフィービーと初体験することを決め、フィービーの家でことを終えたところにケヴィンが死んだ連絡が入る。

ここから、異常なくらい執拗に真犯人を探し回るアディソンの行動が全くリアリティがない。最近母を亡くし、何もできなかった自分が不甲斐ないために友達の無念を晴らすにだと漏らすも、果たしてそこまでと思うレベルの描写しかなされていない。

結局、ケヴィンは麻薬の運び屋をしていたようで、そのトラブルで殺されたとわかり、犯人らしき人物のところに一人で出かけたアディソンがすんでのところで駆けつけたフィービーに助けてもらい、新犯人が捕まって大団円。って、それだけ?

二人はそれぞれ大学に進むようだが、これからも付き合っていくような映像で暗転。なんなのだ?という終わり方である。一体なんの理由でこんな映画作ったのという感じの一本でした。


「日本人のへそ」
井上ひさしの原作がおそらく面白いのだろうし、導入部分もいいのですが、次第にテンポが悪くなって、終盤はだらだらとしか見えなくなり、完全の尻すぼみの作品になってしまいました。監督は須川栄三

吃音を治すための舞台劇を今から演じますと言う口上から映画が始まります。そして劇中劇の様相で、田舎娘のモモ江が東京に出て来てストリッパーになる下りが展開していく。そして、舞台劇も終盤、代議士の男が刺されて、リアルなサスペンス劇に流れて行って、その謎解きと真犯人追求がクライマックスとなりますが、この辺りから妙に間延びしてしまう。

物語の構成、展開は原作の戯曲が良くできているので面白いのですが、最後が力不足でした。映像なので、もう少し畳み掛ける鮮やかさが欲しかったです。