くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「宮本武蔵」「続宮本武蔵 一乗寺の決闘」「宮本武蔵完結編 決闘巌流島」

宮本武蔵」「続宮本武蔵 一乗寺の決闘」「宮本武蔵完結編 決闘巌流島」(稲垣浩監督版)

三船敏郎宮本武蔵を演じた三部作。前二本は相当昔に見たことがあり、最終編のみ今回初となりました。さすがに、絵が美しい。それは映画としての構図がしっかりしているし、エキストラの数も半端ではない上に馬の数も信じられないほどなので、やはり映画が映画であった時代の迫力を堪能させてくれます。

 

物語はいまさらいうまでもないですが、まず、暴れん坊の武蔵が、沢庵和尚に諭されて旅に出るまでが第一部、第一部はアカデミー賞外国語映画賞に輝いている傑作。そして、鎖鎌の達人宍戸梅軒との対決を描く第二部へと続く。

 

第二部はいきなり宍戸梅軒との決闘から、クライマックス一乗寺下り松の決闘へと続いて行く。二部はやたらテロップが出てくる展開になり、ある意味、原作のメッセージがかなり織り込まれた演出になっています。しかし、映画の絵というのは美しい。そしていよいよ巌流島の決闘の第三部へ行きます。

 

第三部、とにかく眼を見張るのがクライマックスの巌流島の決闘シーン、久しぶりにフォルムの美しさを堪能したという感じです。朝日の逆光を待って撮影されたという美しい光のショットが実に美しい。まるで、映画芸術とはこれだと言わんばかりに画面に引き込まれます。今まで、いろんな巌流島のシーンを見ましたがダントツに素晴らしい。映画というのは光と影の芸術だと改めて感動してしまいました。良かった。