くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「赦しのちから」「ホドロフスキーのサイコマジック」

「赦しのちから」

前作ほど宗教色が表に出て押し付けてこないのとスポーツものなのでそれなりに感動してしまいました。一昔前なら文部省推薦的なお話で、出てくる人全ていい人なので気楽に見ることができました。監督はアレックス&スティーブン・ケンドリック兄弟。

 

高校でバスケットボールのコーチをしているジョンは今日も試合にきている。しかし惜しいところで負けてしまい、来年にかけることに。そんな時、地元の雇用の大半を担う工場が縮小で大量の退職者、転属者が出てしまう。結果、子供が減った高校の部活動は廃部から縮小となる。ジョンはクロスカントリーの顧問の掛け持ちを依頼されるがなんと部員は喘息のある少女ハンナ一人だった。ハンナは幼い頃に両親を亡くし、祖母と暮らしていた。

 

程なくしてバスケットボール部も廃部になり、ジョンは気が乗らないまでもハンナの指導をする。ある日病院へ宗教活動の一環で行ったジョンはかつてクロスカントリーの選手だったという黒人の患者トムと知り合う。ところが、このトムこそハンナの実父だった。死んだと言われていたハンナにジョンは会わせる決意をする。

 

ハンナはみるみる記録を伸ばし、ついに州大会に出場することに。今回の大会で、選手の要望でイヤホンが許可されたのを良い機会に、ジョンはトムのコーチする声を吹き込みハンナに聞かせながら試合することを思いつく。

 

そして、トムの的確な指示を守るハンナはついに優勝してしまう。憎んでいた父に会うことを拒んでいた祖母もみにきてハンナを祝福する。ハンナとジョンはトムの病室を訪ね、優勝したことを報告する。程なくしてトムは亡くなる。大人になったハンナは、高校時代の思い出を語るシーンで映画は終わる。

 

ハンナが勇気づけられる場面、ジョンが苦悩から解放される場面に神への祈りを盛り込んだセリフは前回同様しつこいのだが、無視してもストーリーに影響がないので、クライマックスのハンナの活躍に胸が熱くなりました。

 

ジョンの息子たちも模範的な青年で、ハンナの祖母も含め、とにかく純粋すぎる善人ばかりですが、その分、安心して見ていられるので良いかなという感じの映画でした。

 

ホドロフスキーのサイコマジック」

アレハンドロ・ホドロフスキー監督が自らの映像表現に、自身が考案した心理療法サイコマジックがいかに作用しているかを語るドキュメンタリーです。正直、なんのこっちゃという映画でした。

 

自身の作品をチラホラ出しながら、ホドロフスキーが考えた心理療法を患者に施す様子が次々と描かれていく。独特というと独特で、果たして、効いているのかと怪しくなるようなシュールな治療が続く。

 

ただそれだけの映画で、過去の作品に絡めているのだがどこがどう絡んでるのかまったく覚えていない上に、新興宗教のような映像の連続に、正直まいった。