「信虎」
なんともやっつけ仕事のスケールのしょぼい時代劇でしたが、あまり取り上げられない人物のドラマという事と金子修介監督作品ということで見に行きました。
武田信玄の父信虎の晩年を描いていきます。京都は登ろうという途上の信玄を尻目に、信玄に追い出された父信虎が信玄の危篤状態を聞くところから映画は始まる。
かつて甲斐国を平定した信虎は、もう一度甲斐へ戻り、信玄亡き後の家督を継いで武田家再興を果たさんとするが、信玄の弟逍遙軒の城で足止めを食う。間も無く信玄が亡くなったことを聞き、息子の勝頼が跡を継いでいるのを聞き及び、信虎は危惧が隠せない。信虎はかねての知人や家来に接して、武田家再興に奔走し始める。
物語は史実を元に、想像力も駆使しながら、信玄の背後のドラマを描いていく。次々と人物名が出てくるが全くついていけないが、ストーリー自体が混乱するわけでもない。しかも、信虎が神通力で人を操るくだりとなる後半部は、もうただのフィクションドラマである。
信虎が大往生し、その後の武田家の行く末が語られ、信虎の法要で子孫たちが集まって、武田家の今後を見据えていく流れで映画は終わる。
殺陣もしょぼいし、明らかにエキストラも少ない。ロケ地も限られた小予算映画が見え見えですが、まぁ良いとしましょう。そんな映画でした。