くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「CUBE一度入ったら、最後」

「CUBE一度入ったら、最後」

非常に評判が悪いのでドキドキだったが、なかなか面白かったし、ラストはそれなりに感動してしまった。オリジナル版はもっとシュールな展開ラストだった気がするが、日本版は今風のエピソードを盛り込んだ和風の仕上がりになっている面白さがあった。岡田将生がこれまた熱演で映画が終盤引き締まった。監督は清水康彦

 

一人の男が立方体にの部屋ににいる場面から始まり、次の部屋に行くといきなり胸に四角い物が突き刺さりくり抜かれて死んでしまう。スプラッターなオープニングですが、照明を落とした演出で抑えたのは良い。そして、映画は本編へ。

 

CUBE状の部屋に後藤ら六人が集まってきて、次の部屋へ次の部屋へと進むが、トラップが待ち構えている。まもなくして、部屋の入り口にある数字の謎を解いた千陽が、安全な部屋を探しながらひたすら先へ進むが、一人また一人とピンチを繰り返す。やがて、部屋の構造が見えてきて、ラストの一室を目指そうとする。

 

終盤、二人と三人に分けられ、岡田将生扮する越智が精神不安定になっていってついに安東を殺してしまう。そして三人のグループへ合流した越智らはいよいよ最後の部屋にたどり着く。しかし、すんでのところで後藤は部屋から出られず、唯一の女性甲斐と千陽だけが出口にたどり着く。千陽は甲斐に見送られ出て行く。

 

甲斐は再びCUBEの中へ入り別のグループの前に現れる。どうやら甲斐は監視ロボットのようで目が光る。死んだと思われた後藤が重症のまま部屋に落ちて目を覚まして映画は終わる。

 

オリジナル版にある、この建物を作った組織の存在など匂わすことはなく、全体に映像技術の進歩によるテクニカルな展開が大きく、人間ドラマ部分は抑えてある。甲斐がロボットだったという流れもいかにも今風だし、ラスト後藤の過去が壁に映し出されるという展開はかえって、背後の組織のミステリアスさを弱くした感じがしないでもない。でもこのリメイクはそれなりに面白かったと思います。