くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「レディ加賀」

「レディ加賀」

典型的なローカルご当地映画なのでクオリティがどうのこうのという映画ではなく、小芝風花目当てで見に行った映画なので、これで十分満足な一本でした。監督は雑賀俊朗。

 

小学校の学芸会の舞台、一人の少女がタップダンスを踊っていて、男の子二人がお芝居をしている場面から映画は始まる。カットが変わり、タップダンスをする由香の場面から、実はスタンドインで踊っただけという展開へ進む。タップダンスで成功したいと上京したがオーディションで落ちて、スタンドインの仕事だけしかなかった。そんな彼女に実家の加賀温泉の旅館の女将で母親の春美が倒れたという連絡が入り、急遽実家に戻ることになる。

 

列車内で、いかにもいけ好かない花澤という男と知り合う。旅館に着いたが、母は元気で、由香はタップダンスを諦めて女将ゼミナールに参加することになる。一方、加賀温泉の観光アピールに奔走する役所勤めの松村は観光アドバイザーの花澤を迎え、企画を検討していた。女将修行をする由香だが、結局打設して春美に叱られることになってしまう。

 

ある時、由香がタップダンスをしていたことを聞いた花澤は、若女将らでタップダンスのイベントをしようと提案、由香が若女将たちにタップダンスを教えることになる。しかし、稽古がなかなか進まない中、由香は苛立ちが募ってくる。松村は、専門の教師を呼べばいいのではないかと提案、由香は師匠を呼ぶことになる。

 

稽古が進む中、春美が心臓の持病で入院することになる。しかし、ようやく前に進んだタップダンスはいよいよ本番を迎える。ところが開催のために集めた金は花澤が持ち逃げしてしまう。実は花澤の娘が難病で、手術費用が必要だった。一旦諦めたが、方法を考えて開催すれば良いと由香が提案し、ツテを頼ってステージは完成、イベントは開催される。若女将のタップダンスは好評で、トリは由香のソロダンスだった。クライマックス、松村が用意した花火を背に由香は踊り切る。心臓が悪くて入院していた春美も駆けつけ、娘の晴れ姿を見て映画は終わる。

 

ありきたりな紆余曲折を挿入しながらの展開は特に目新しさもなく、役者任せのお芝居と、よくある感満載の展開は、いかにもの出来栄えですが、何事にもがむしゃらな小芝風花の存在感に感心してしまう映画だった。