くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「僕の彼女を紹介します」

ラストの30分を見ただけでもこの映画を見る値打ちがあります。
幕切れが見事な秀作、そういう印象でした。
クァク・ジェヨン監督、チョン・ジヒョン主演作品として、そして評価の高い「猟奇的な彼女」に続いての同じメンバーでの作品ということで、その上さらに大好きな前作「ラブ・ストーリー」の監督作品として期待の作品でした。

先日、「いま、会いにゆきます」で号涙した後だけに純愛映画にはまっていたせいもあるでしょう、もう一度感動を!と気負いすぎたのかちょっと拍子抜けした冒頭部分でした。「ラブ・ストーリー」の時もそうでしたが、韓国映画はまだまだ過渡期、未完成な稚拙な演出が随所にでてきます。「ラブ・ストーリー」ではほんの冒頭の10分ほどでしたが、今回の「僕の彼女を紹介します」では三分の二が雑な脚本と即興的な作り方、稚拙な演出とストーリー展開の連続でした。

こういう風に書くと、たいした映画ではなかったのかと思われるかもしれませんが、ラストシーンはきれいにまとめ上げられていたのは「ラブ・ストーリー」の時と同様です。
全体が古今東西の名曲を寄せ集め(日本のX−Japanの「teras」など)、見たようなシーン(たとえば「雨に唄えば」を思い出すような)を挿入しながら、即興で展開していく物語はある意味、肩が凝らないといえばいえなくもないのです。

警察機構が日本と違う上に、町の描写もまだまだ文化に追いついていない部分もあって入りきれないところもあるのですが、パッチワークのような物語は見終わった後に気楽に感動できる作品に仕上がっています。
この作品にも鳩が登場しますが、「ラブ・ストーリー」にもでてくるのですが韓国では意味があるのでしょうか?
ただ、「いま、会いにゆきます」ができが良すぎたのですね。

それにしても主演のチョン・ジヒョン、二重あごなので太っているのかと思いきやそれほどでもない。お相手役のチャン・ヒョクはどうも「火山高」のイメージが強くて入り込めない、部分もったいない気がしましたね。


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