くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ローレライ」


終戦のローレライ 上
福井 晴敏

亡国のイージス 下  講談社文庫 ふ 59-3 亡国のイージス 上  講談社文庫 ふ 59-2 川の深さは Twelve Y.O. 亡国のイージス

by G-Tools
樋口真嗣監督期待の作品「ローレライ」。 私がこの監督のすごさを知ったのはあの「ガメラ」シリーズ第一作品。 ゴーッと影のように飛行機の窓の外を飛び去るガメラのシーンを見てからです。 さらにドームから逃げ出して飛び上がるギャオスを追ってガメラが飛び上がるシーンを真正面から見せたシーンに思わず、うぁーっ!と思ったのが最初です。 それからはすっかりこの樋口監督と金子修介監督のファンになってガメラシリーズはすべて見ました。どれもすごかった。 その特技監督樋口真嗣がついに監督デビューした「ローレライ」。期待しない訳にいきません。 さてこの映画の感想。一言でいうとお見事。 冒頭部分、潜水艦がスクリーンを下から上にどアップで、すぎていくシーンはまさに「スターウォーズ」第一作のスターデストロイヤーが画面の天井からゴーッと現れるシーンに匹敵。 物語はローレライというドイツが開発した新兵器のシステムを搭載した潜水艦の物語。 そこに終戦間近の日本軍部の混沌とした状況や終戦を平和に迎えるための画策、さらには強硬派の武力行使などが交錯して骨太の物語にすべくストーリーが展開していきます。 実際、私はこのローレライ搭載潜水艦と米国艦隊とのバトルシーンのすごさを期待していただけに、この丁寧すぎる人間ドラマの演出にはやや不満でしたが、所々に見せる役所広司のアップの多用など独特の演出を試みた樋口監督の工夫には脱帽しました。 最後までぐいぐいと引っ張ってゆくストーリーテリングはさすがで、バトルシーンはもう少し欲しい気もするのですが、ローレライシステムの映像化はCGのようでCGではないように見せる工夫もなかなかのものでした。もう少しローレライシステムのシーンが合ってもいいような気がしますねもったいない。 ラストシーン(これはネタなので書きません)入らなかったような気もしますが・・・ 全体に個人的な好みからの期待のしすぎで物足りないところもあるものの、作品としてはしっかり作られた感のする良質の映画だと思います 終戦のローレライ フィギュア付きBOXセット 全4巻
終戦のローレライ フィギュア付きBOXセット 全4巻