くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「コンスタンティン」

宣伝はつい最近始まったばかりだったが、やはりキアヌ・リーブス主演となればそれだけでかなりのインパクトがあるのだろうか、一気に作品が浸透し、「コンスタンティン」を見たいという人が多かったようです。

個人的には好きなジャンルの映画なので、楽しみにしていきました。
冒頭からいきなり効果的な音響の使い方で感心しました。どこか名作「エクソシスト」を思い出すような音の使い方、と思っているとなんと、開巻まもなく少女に取り付いた悪魔をまるでエクソシストのメリン神父とカラス神父を思い出すような展開に入るのだからうれしくなってしまいます。

しかもクライマックスになってくると、まさにエクソシストそのものなのだからうなってしまいました。

しかし、妙にCGばかりに頼る最近のこの手の映画とは違い、ストーリーの展開を重要視した丁寧な演出で好感の持てる作品に仕上がっていました。

しかしながら、丁寧に描きすぎたのか、物語は本当に面白く見始めるのですが、途中からそのストーリーの方向がもうひとつつかめなくなってくるのです。
悪魔と神の対決なのか、悪魔が人間社会に君臨するのを阻止する物語なのか、主人公ジョン・コンスタンティンの存在意義はいったい何なのか、そのあたりの視点がぼやけてしまいます。

もう少し単純な物語にしたほうがわかりやすかったし面白かったのではないでしょうか。
コンスタンティンが肺がんである設定はそれほど意味がないように思えるし、天使ガブリエルの登場ももうひとつインパクトにかけるのは残念でしたね。

それにしても、ガブリエルといいサタンといい、神も悪魔も非常に身近に存在するかに描いた脚本とキャラクターデザインは独創的でおもしろかった。

ちなみに、かつて何かの映画でサタンが人間の姿で出てくる作品があったように思いますが、何だったのだろうか・・・