くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「MASK2」

痛快!
いきなりスピーディに始まる導入部分は前作「MASK」以上にわかせてくれます。
その後は、次から次とどたばた活劇の連続。
アルビー(赤ちゃん)とオーティス(犬)のバトルはまるで「トムとジェリー」の傑作シーンを思わせるドタバタ喜劇。こんなシーンを作らせるとさすがにアメリカ人はうまい!思わず引き込まれていきながら見入ってしまうからすごい。

妙な意味説明などは冒頭で博物館の館長がおふざけに説明する程度でさっさと終わらせ、一気にスラップスティックなコメディの世界に引き込んでしまう展開はもう感激でした。
次々とマスクの不思議な魔力を紹介しながら、バックにある神の存在をコミカルに描き、ばたばたと続くシーンの連続に堪能。

しかも、赤ちゃんの演出がいい。えもすると単純になりがちなドタバタシーンにワンポイントを与えるように見せる赤ちゃんの変身!思わず笑ってしまう大胆なリアクションが、物語にスパイスをもたらしてくれて本当に楽しめるのです。

前作「MASK」が正当にストーリーを踏んでいって、その手段としての魔法のマスクを登場させたのに対して、今回の「MASK2」はとにかく、アメリカンルーニートゥーンの世界なのです。
トムがでてきて、ジェリーを追っかける。かと思えばばりばりのアメリカンヒーローが所狭しと大暴れする。

どこか非現実的で、ファンタジックな中にもアメリカの平凡な一家庭を描いている。
そんなアンバランスが、妙に観客の同情を引いて、何の理屈もなく笑って楽しめてしまうのです。
こんなにも楽しいアメリカ映画を作れるのに、どうして他国の作品のリメイクに力を入れるのでしょうね。自国の映画のおもしろさをわかる人は居ないのでしょうか?

何をおいても、料金を払って劇場で見て、単純に楽しめて、得をした気分になるそんな映画なのですよ。