くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「女帝エンペラー」

女帝エンペラー

チャン・ツィー主演の中国映画「女帝エンペラー」を見ました。
チャン・ツィーのファンとしてはやはり見たかった映画なので、ようやく時間がとれていったのです。

豪華絢爛、中国映画独特の様式美、いわゆる、チャン・イーモウの[HERO」や[LOVERS」の世界プラス、アン・リー監督の「グリーン・デスティニー」を混ぜたような映像が展開していきます。

ある時は華麗に舞い、ある時はスリリングに展開し、大きくカメラがパンするかと思うと、ぐーんと大きく移動撮影をしたりする。

時は、唐の滅亡後の五大十国時代。中国のそれぞれの国では帝位を争っての謀略、殺戮、確執、が渦巻いていたのです。そんな中、弟に殺戮された皇帝の妻を演じているのがチャン・ツィー、殺した張本人の弟はそのまま帝位につき、さらにチャン・ツィーを皇后に迎え、先帝の息子は殺戮せんと謀略を張り巡らす。

どろどろした物語は、以前から中国帝政の内部の物語として痛切になっているお話ですが、そこは、ユアン・ウーピンのアクション監督の参加で、「グリーンデスティニー」並みの華麗なシーンが随所に登場します。その見事なシーンとチャン・ツィーの美貌を見ているだけで十分楽しめる映画なのですが、さすがに2時間以上となると、かなり眠かったですね。

でも、それなりのレベルの作品ではあり、損をした気持ちはありませんでした。
シェークスピアの「ハムレット」を題材にした物語なのだそうですから、劇的な展開を期待する方が無理というもので、シェークスピア劇独特の格調の高さは十分にでていたと思うし、それなりの作品だったと思います