くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ターミネーター4」

ターミネーター4

まだ続くのかなんて思いながら、でもターミネーターファンにとってはやはり見てみたい。
原題は「TERMINATOR SALVATION」つまり「救い」である。
まぁ、「ターミネーター4」のほうがわかりやすいといえばわかりやすい。

作品の質とか何とかはほうっておいて、マックG監督は徹底的に娯楽映画として蘇えらせた。面白ければいい。つまりそのコンセプトで作られたこの作品。とにかく面白い。そして突っ込みどころ満載でもある。
「チャーリーズエンジェル」シリーズの演出でもそうであるが、このマックG監督には、映画は面白いことが大前提である。そのために手段を選ばないし、誰がどういったって、思うままに作っていく。だから、気負いがない上に、気楽に見れたことも確かである。

かつてのターミネーター作品の名シーンを随所に折込、さらに、定番のT−800さえも登場させる(見てのお楽しみ)。そのサービス精神の旺盛さには頭が下がると同時に、やはり、ターミネーターは何作目になっても、彼が出ないとと。思ってしまう。
あのメインテーマが必ず登場しないと作品が締まらないのと同じなのだ。

そんなわけで、このシリーズの面白さの原点である、時間テーマの妙味、スカイネットと人間との戦いの意味、等々の壮大なテーマは完全にそっちのけにしてしまったために、後が続かないようなできばえになってしまった。
非常に面白いが、非常に薄っぺらである。だから、この作品を皮切りに続けるためには、今回の作品をよける必要に迫られそうである。

このあたりバットマンの新シリーズなどと根本的にコンセプトが異なる。

ま、理屈はどうでも、面白かったことは事実だ。なるほどそうか、なんていうシーンこそないものの、ちゃんと、おさえるところはおさえた脚本になっていて、過去の作品の細部を決しておろそかにしていないところは頭が下がる。
ちなみに、息子と見に行ったのであるが、息子は今年二十歳、ターミネーターの第一作が公開された頃はまだ生まれていないのだから、なんとも息の長いシリーズでもある。