くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「アウトロー」

アウトロー

トム・クルーズ主演のサスペンスアクション。とにかく普通に面白い娯楽映画でした。二時間余りありますが、最初から最後までほとんど飽きません。謎解きの面白さ、軽いアクションシーンもほどほどで可もなく不可もないエンターテインメントでした。

物語はリー・チャイルドという人のベストセラーを原作にしています。映画が始まると一人の髭面の男が銃を構え対岸に歩く人々を狙っている。そして予想通り夫ツンの人々を次々と狙撃して行く。ところが、いきなり犯人はすんなりつかまる。しかし、確か冒頭で銃を抱いていた男と顔かたちが違うことにすぐに気がついてしまう。このあたり原作の活字だとわからないのだろうが、映像だとくっきりしてしまうのはちょっともったいない。なかなかカメラが顔を捕らえないのがわざとらしいなと思いましたが、とにかく、導入部はなかなかサスペンスフル。

ところが彼を無理やり自供させようとする黒人刑事の前に「ジャック・リーチャーを呼べ」と書きなぐる犯人ジェームズ・バー。こうして謎の人物ジャック・リーチャーに物語は移っていって本編へ。いったいこの人物は誰?といっているところへ突然現れるジャック。つまりトム・クルーズである。

こうしてこの狙撃事件の真相を徐々に解明して行くジャック・リーチャーの冴え渡る推理ドラマが物語の中心になります。あざやかに謎を解きながら枯れの身の回りには危険が迫り始める。ジェームズ・バーの弁護士ヘレンと組んで展開するサスペンスドラマはなかなか面白い。さすがに「ユージャル・サスペクツ」の脚本を手がけたクリストファー・マッカリーの作品だけの見ごたえがある。

そして、真相は狙撃された人物の五人中四人はフェイクで本当の狙いは一人だけだとわかる。そしてその動機、背後に隠れる黒幕が暴かれてクライマックスへとなだれ込む。途中、とってつけたようなカーアクションやわざとらしい肉弾戦なども織り込みながら見せ場満載でラストシーンへ。主人公ジャック・リーチャーはまたいずこかへきえるというエンディング。

どこに非があるわけでもない普通の映画でした。秀でた映像も演出もありませんが、十分に楽しめる映画の一本だったかな。おもしろかったです。