くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「虹を抱く処女」

kurawan2014-08-21

正直言って、今となっては、時代を感じさせる一本で、ストーリー展開のまどろっこしさに辟易する映画でした。とはいえ、高峰秀子がでていると言うだけで、映画がある程度のランクになるのだから、全く素晴らしいものだと思います。

映画は作曲家早坂文雄の「虹」という交響曲の完成記念で作られた作品で、主人公の看護婦は、作曲家で結核を患っている恋人がいる。そんな彼女に、かつて戦地で世話になった男で、戦後、実業家として成功した男が、求婚する。健康な男をとって平凡な結婚生活か、病弱な恋人を見捨てず愛に生きるかに悩む姿を延々と描いていく。

今となっては想像もできない悲恋物語だが、当然として恋人の元に戻るラストシーンとなる。

際だったカメラワークや演出もみられるわけではない平凡な一本で、さすがに、退屈だった。でも、これはこれで時代を感じさせる意味で貴重な作品なのかと思えるのです。