「孫悟空 前後編」
全く、珍品である。製作は1940年、監督は山本嘉次郎である。
要するに、西遊記の話であるが、基本的な物語はそのままに、やりたい放題。レビューまがいにミュージカルのごとく「白雪姫」「ピーターパン」などディズニーの名作アニメのパロディがふんだんにでてくる。ちなみに、それらのアニメは当然まだ輸入されていない。
さらに、東宝得意の、何でもありで、孫悟空の如意棒は飛行機に変化して空中戦はするわ、金角銀角の化け物は、科学的な装置で孫悟空たちを苦しめるわ、もうどこまで荒唐無稽に走るのやとあきれるほどに楽しい。
円谷英二のお得意の特撮がふんだんにでてくるし、まぁ、珍品というなの珍品だった。
「アベンジャーズ エイジ・オブ・ウルトロン」
細かいところはわからないけど、単純におもしろかったし楽しめました。まぁ、理屈とかどうとかこだわってたらついていけないし、ひたすら物量作戦で見せるだけの映画なのだからこれでいいかなという出来映えである。
トニー・スタークが作り出したなにやら高度な人工知能が、暴走した結果、人類危機が訪れ、アベンジャーズたちとの攻防戦を繰り広げるというもので、中身は全くない。演出の工夫とか、映像の工夫とかはなく、ただ、CGの氾濫でラストシーンまで走りきる。
そして、当然ハッピーエンドで、さらに次の悪役もちらりと登場させて、エンディング。
これもまた、アメリカ映画の今の姿なのだろう。古い奴かもしれませんが、古きよき名作には、心に残る名シーンがあったものですが、今となっては、また過去のことなのでしょうか。