くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「インサイダーズ/内部者たち」

kurawan2016-03-31

「インサイダーズ/内部者たち」
特に見る映画もなくなり、友達が面白いと勧めるので見に行った。韓国映画特有の重さと展開だが、思いの外面白かった。物語が丁寧に作られているからだろう。もちろん、特有の残酷シーンが頻繁に出てくるのだが、人物が整理されているので混乱しない。たわいのない演出ではあるが、話の筋がきっちり通っているので、最後までストーリーを追うことができたから良かった。監督はウ・ミンホである。

主人公アン・サングが大勢のマスコミの前に立ち、自動車メーカーの社長が政治家に裏金を送ったリストを公にする場面から始まる。そして物語は2年前へ。

裏で悪事の代行をするアン・サングは兄貴と信頼するイ・ガンヒの元で傭われ仕事をしていた。ミライ自動車が大統領候補へ裏金を送ったリストを手に入れ、ミライ自動車を揺することを考える。一方、財閥と政治家の癒着を告発しようと躍起になる検事ウ・ジャンフンもまたそのリストを狙っていたが、アン・サングに横取りされる。

しかしそのリストをイ・ガンヒに渡したのだが、なぜかアン・サングは捕まり手首を切断されてしまう。そこで、アン・サングは復讐を計画する。そこへ絡んでいたのが目的を同じくするウ・ジャンフンである。こうしてウ・ジャンフンと計画を練るのだが、あと一歩というところで、コネも学閥にも属さないウ・ジャンフンは潰され、じつは黒幕がイ・ガンヒだったためにアン・サングも逮捕されてしまう。

実は、ウ・ジャンフンとアン・サングは極秘の計画を進めていて、ウ・ジャンフンが内部者としてイ・ガンヒの仲間になり最後にどんでん返しをしようとしていた。こうして最後の最後、見事に全ての黒幕を陥れて、大団円を迎えるというもの。

どんでん返しの組み立てはなかなか面白いし、爽快感も残る。単純に娯楽映画として成功していると思うのですが、何か傑作と呼ぶには今ひとつ足りない。主要キャスト以外の人物描写が適当に済ませているのか、カメラの使い方が平凡なのか、何かが違うのです。
とは言っても、面白かったし、いつもの韓国映画のように人物も混乱しなかった。損をしたと思わなかっただけ、今回は正解だったきがします。