くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「グリーンランド 地球最後の2日間」「カムバック・トゥ・ハリウッド!!」

グリーンランド 地球最後の2日間」

スペクタクルシーンだけが見せ場のディザスター映画かと思っていたら、意外に普通の人間ドラマを中心にしたSF映画でした。特撮シーンも不必要に挿入せず、ドラマ部分との配分も適度で好感な一本でした。監督はリック・ローマン・ウォー

 

主人公ジョンが建築現場にいる場面から映画は幕を開ける。帰宅途中で、隕石が接近しているというニュースが流れる。帰ってくると妻アリソンがいて息子がいる。間も無く友人たちを集めてのホームパーティなのだが、隕石落下のニュースが次々と流れる。突然ジョンの携帯に政府から、脱出メンバーに選ばれたという連絡が入る。そういう風になってるんやと感心。

 

間も無くして、小さな隕石が落下して、いっぺんに緊迫感が漂う。ジョンとアリソンと息子は指定された軍事施設へと出発。追い縋る近所の人を残し向かったものの、空港で、息子のインシュリンを取りに車にジョンが引っ返した隙に、アリソンと息子はジョンと逸れてしまう。しかも、待っていたアリソンらは息子が糖尿病なら乗れないと言われ拒否される。しかも、施設に選ばれていない人たちが乱入し、ここから出発できなくなる。

 

ジョンらは祖父の家で待ち合わせを決めてそれぞれが向かう。途中、ジョンもアリソンも脱出メンバーの証であるストラップをつけていたため、いく先々でエゴに駆られた人たちとの諍いとなる。ようやく、もう一つの施設でアリソンははぐれていた息子と再会し祖父の家へ。ジョンもまた途中色々の末祖父の家へ。

 

三人は民間ながら次の脱出機の出発地へ向かう。そして強引にのせてもらい無事グリーンランドのシェルターへ到着して、巨大隕石が落下、それから七ヶ月経ち、世界中の生き延びたところからの連絡があり、全員が外に出て、何も無くなった世界を見てエンディング。

 

ツッコミどころもないわけではないけれど、これという仰々しい映像もなく普通におとなしくし上がった感じでした。

 

「カムバック・トゥ・ハリウッド!!」

どのシーンも不完全燃焼で、しかも映画が小さくて、いかにも低予算を見せつけるような映像。かつての大スターを配置して何かやりたいこともあるようにも思えるが、どれもうまく行っていない。さらにロバート・デ・ニーロ以下の役者の演技にもキレはなく、どうしようもない作品だった。監督はジョージ・ギャロ。

 

小さな映画制作会社を牛耳るマックスは、ヒット作に恵まれず、出資者で裏社会の男レジーの取り立てにもあっている。時は1974年。若手プロデューサーがマックスの会社の持つ脚本を買いたいと言ってくるがマックスは手放さない。たまたまそのプロデューサーの撮影現場でスターが落下して死んでしまい、多額の保険金が入ったことを知ったマックスは、起死回生にスターを撮影中に死なせて保険金を得る計画を立てる。よく考えるとかなりブラックです。なのでここから上手く流せばすごく面白くなりそうだったのですが。

 

マックスは往年の大俳優で今や老人ホームにいるデュークを引っ張り出し、後は適当な監督やらを集めて撮影を始める。物語は、撮影中の事故を装うためマックスが準備するがどれも裏目に出て、逆に名シーンになっていくという展開を繰り返す。ここがもっと面白ければ楽しいのに、どれもこれも不完全燃焼。

 

計画に乗ったレジーは、なかなか事故が起きないのでごうを煮やして、撮影現場に自らデュークを殺しにやってくる。ところが名場面が次々と出来てきたのでそのフィルムを見せるとレジーも感動してしまい手を引く。

 

案の定完成した作品は話題になって映画は終わっていくが、終盤のしんみりさせる人間ドラマ的な部分にもキレもなく不完全燃焼のままで、さすがにこの三人も歳をとったものだなあと寂しくなってしまいました。