くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ロン 僕のポンコツ・ボット」「G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ」

「ロン 僕のポンコツ・ボット」

もっと普通の映画かと思っていましたが、意外に楽しい映画でした。ストーリー展開がスピーディでテンポいいし、ロンのキャラクターが愛くるしくて可愛い。しかもラストはしんみり感動させてくれました。監督はジャン=フィリップ・バイン、サラ・スミス、オクタビオ・ロドリゲス。

 

近未来、携帯に代わるものとして子供たちの間にはBボットと言われる友達ロボットが流行していて、それを開発したバブル社のCEOマークの姿から映画は幕を開ける。しかし、マークの共同経営社はBボットを利益の道具にしか考えていなかった。

 

バーニーという中学生は父にBボットを買ってもらえず、学校へ行っても除け者の毎日を送っていた。間も無く誕生日だったが、招待状を配る勇気もなかった。パーティの準備をして待つ祖母の前で、良い子のふりをするバーニーだが、父は、仕事ばかりでバーニーのことがわかっていなかったと知り、急遽バブル社へ向かう。しかしすでに会社は閉まっていた。そこへ配達を終えたトラックが戻り、荷台から落ちて壊れたBボットを父はバーニーにプレゼントする。

 

ようやく手に入ったと大喜びするバーニーだが、開けてみるといかにも壊れているBボットが出てくる。それでも、なんとか誤魔化しながら付き合い始めるバーニーだが、Bボットはその人間味のある反応から次第に本当の友達のようになって行く。バーニーはそのBボットにロンという名をつける。しかも、余計な制御がないロンのプログラムを学校の友達が望み、プログラムをコピーしてもらうと、子供たちが持っていたBボットが大暴走する。しかし、それにバブル社が危機感を持ち、一斉に元のプログラムに戻そうとする。そして原因のバーニーのBボットを探し始める。

 

危険を感じたバーニーたちは森に逃げる。しかし、間も無くバーニーは持病の喘息で倒れ、充電も切れかけたロンもその場で停止する。しかし、ロンは友達のバーニーを助けるため最後の力でバーニーを背負って森を出て来て力尽きる。その動画が反響を呼びバブル社は大躍進し始め、利益追求を求める共同経営者によってマークはCEOの地位を追われそうになる。一方病院で目覚めたバーニーの前に、再インストールされて正常になったロンが連れてこられる。バーニーはもう一度前のプログラムに戻してほしいとマークに頼み、マークたちはバブル社のバックアップデータセンターへ忍び込むことにする。

 

一方、子供達のもつBボットは利益追求する共同経営者の方針で子供達を無気力にしていた。バーニーは自分のBボットのプログラムを全員にインストールし攪拌しようとする。しかし、その操作はロンの存在を消すことになる。それでも、ロンは自らを消してプログラムを攪拌して行く。元に戻ったバーニーの前に、それまで疎遠になっていた友達が近づいて来ていた。こうして映画は終わります。

 

展開は雑なところもあるけれどテンポいいし、どんどん前に進む流れで退屈しないし、ラストの締めくくりもしんみりさせてくれ、面白い作品でした。

 

G.I.ジョー 漆黒のスネークアイズ」

普通のアクション映画という感じで、全編見せ場の連続で退屈はしないのですが、緩急がない分、全体が平坦になってしまいました。それでも、無国籍のような日本の情景や、次々と繰り出される今風のチャンバラアクションは楽しめました。監督はロベルト・シュベンケ。

 

父と少年が森を歩いている。小屋に入るが、父は何かに怯えていて、息子を部屋に隠して、父を襲って来た男たちと対峙する。襲って来た男は父を殺すが息子はなんとか脱出。そして二十年の時が経ち、あの時の少年はスネークアイズとなり闇の格闘技戦で戦っている。その彼を鷹村という男がスネークアイズが探している父の敵を見つけてやることを条件にスカウトする。

 

スネークアイズは港で鷹村が行っている銃の密輸の仕事をしていた。そこでトミーという男と親しくなるが彼は鷹村らに近づいていた男だった。鷹村はトミーを殺すようにスネークアイズに強要するがスネークアイズはトミーと協力して鷹村らに反旗を翻す。スネークアイズはトミーが属する日本の嵐影の屋敷に招かれ、そこで三つの試練を受けることになる。実はスネークアイズは鷹村の依頼で、嵐影に近づきその家宝である石を手に入れることと引き換えに父の仇を引き渡すことになっていた。

 

スネークアイズは、なんとか嵐影の石を盗み鷹村に渡すが鷹村は実は国際テロ組織コブラと手を組んでいるのを知る。また鷹村は嵐影を裏切って逃げた一党の一人だった。スネークアイズは、鷹村と手を切り、嵐影の味方としてトミーらと一緒に鷹村プラスコブラらと戦う。こうして物語はクライマックスとなる。

 

鷹村が手にした石は向けるだけで敵を破壊する強力なものだが、嵐影はその石を使わないために守っている組織だった。しかし最後の最後に鷹村から石を奪ったトミーはつい石を使ってしまう。嵐影の頭領センの怒りを買い、後継者としない決定が下される。それに怒ったトミーはストームシャドーと名乗り、コブラの仲間になって行く。スネークアイズは、トミーを連れ戻すために嵐影の屋敷を後にする。こうして映画は終わります。

 

とにかく、全編忍者アクションが面白い。緩急がない代わりにひたすら見せ場が続く単純なエンタメ映画ですが楽しめる一本でした。