TVシリーズの映画版、しかもほとんど期待薄なので、北川景子と松たか子を見に行っただけの映画です。
ストーリーも、展開も、TV版のスペシャルレベルで、なんのこともない。まぁ、監督が鈴木雅之だから、あの程度で楽しめたからいいかな。
映画は、ネウストリアという国の大使館の職員と、日本のヤクザが麻薬の密輸をしているという事件背景を暴いていくというもので、ストーリーの発端はこの大使館のそばで起こった交通事故に始まる。
細かい飛ばし飛ばしの映像演出で、デジタル遊びをする導入部分からメンバーの紹介、そして登場人物が全員揃ってのお決まりの展開へ進む。
松たか子扮する雨宮が検事となってわざわざ登場するとってつけた脚本で、観客動員を狙う。北川景子、木村拓哉らのオリジナルメンバーは、もちろん演技力のある人も入っているが、といって、いまさら、その個性を見せて引き込むレベルでもない。
引き込んでいくサスペンスの面白さを、主人公久利生公平の熱血漢と、周辺の人物の掛け合いの面白さで見せていくTV版第一シーズンの魅力は完全にマンネリになり、TV版を見ている人にもワクワク感がないのは、完全な惰性映画である。
とにかく、映画版にするにあたっての物語の作り直し、映画として通用する迫力あるストーリーを作るという意気込みが全く感じられない。だから、これがテレビシリーズのどこかにはまっていても、なんの違和感がない出来栄えなのである。
とまぁ、ぐだぐだいっても、普通に楽しんだのだからいいとしようか。期待もしてないし、そのとおりだったし、まぁ、普通だったなという映画だった。