くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「金田一耕助の冒険」「天国にいちばん近い島」

kurawan2016-11-30

金田一耕助の冒険」
当時の流行の全て、さらに角川映画の何もかもをパロディにしてしまって、ただノリだけで展開するいわゆる番外編のような横溝シリーズの一本で、これという物語はどこまでいっても見えてこない。カルトムービーと呼ばれる作品です。監督は大林宣彦

で、この映画の物語を書けばいいのですが、書けません。原作はちゃんとありますが、それは短編集で、その中の話を混ぜ込んだのかと思えば、そうでもなく、当時のCMや映画、一世を風靡した様々なものが、思いつきではないかと思えるほどに次々と出て来る。

一応、行方不明になった彫刻の頭部を探すという流れのようですが、あってないような支離滅裂な物語です。

そんなわけで、どこで終わりかわからないので、途中どんどん飽きて来るし、やや退屈という感情さえ生まれて来る。大林宣彦監督を嫌っていた頃の大林作品というイメージですね。まぁ、これも角川映画だからできた一本かもしれません。


天国にいちばん近い島
決して名作とかそういうものではありません。30年前に見たときも、ほとんど印象がなかったのですが、ノスタルジーに浸るためだけに再度見ました。監督は大林宣彦、主演は原田知世です。

幼い主人公万里が父と話しているシーンに映画が始まる。大林宣彦監督得意のモノクローム映像。やがて時が経ち、父は亡くなるが、万里が幼い頃、父に聞いていた、天国にいちばん近い島を探しにいくことにする。

こうして、万里がニューカレドニアのツアーに参加して本編が始まる。

現地でのほのかな恋を経験しながら素朴な人々とふれあい、父が言っていた島と確信できる場所を見つけて日本に戻って来る。

ニューカレドニアでのわずかの時間の間に、少女から大人に成長する主人公の物語ですが、ほとんど、原田知世のスター映画です。まあ、これが角川映画なのですがね。