「風と共に去りぬ」
自分の映画人生の中でのベストワン映画、人生最後のスクリーン鑑賞と思って、午前十時の映画祭で見にいく。監督はビクター・フレミングだが、実際は製作のデビッド・O・セルズニックの映画というのが正しいと思う。
初期テクニカラーならではのどぎつい夕焼けは、さすがに今の映画では再現することもないほどの素晴らしさ。三原色を別々のカメラで撮影し、一本に合成して焼き付けるという贅沢の極みの傑作です。
あれだけの大河ドラマを全く退屈させることなく展開させていくストーリーテリングのうまさ、登場人物のキャラクターの見事なまでくっきりと区別した演出、これが大作を作るということだと思います。そして、これが映画を娯楽の王様として位置づけるものだと思います。