2015-02-01から1ヶ月間の記事一覧
行かないつもりだったが、信頼できる映画友達が絶賛したので、急遽出かけた。監督は「モンスター」の大丸明子である。泣いた。泣きました。一番前の席で涙が止まりませんでした。良かった。深夜の時報とともに、映像が幕を開ける。深夜までマンガを書いてい…
様々な映画祭で絶賛された話題作で、プルシアンブルーを基調にした、押さえたカラーで全編を覆い、静かな音楽で淡々と語るちょっとした佳作でした。ラストは一気に泣いてしまい感動してしまいました。監督はウベルト・パゾリーニである。民生委員として、役…
「グレート・ワルツ」 昔の音楽映画特集で見に出かけた。 もっと甘ったるい映画かと思っていたのですが、切れのある演出とダイナミックなカメラワークに魅了される一本でした。監督は名匠ジュリアン・デュヴィヴィエである。物語はヨハン・シュトラウス二世…
「悼む人」 もっとうっとうしい映画かと思っていたのですが、なかなか胸を打ついい映画でした。やっぱり堤幸彦はうまいですね。物語は、日本中の死者をその生きた頃の姿を心に刻みながら旅をする一人の青年、静人があ、ある少年のしにばしょで、ひざまずいて…
「悪名 縄張り荒らし」 大映のシリーズのリメイク版で、田宮次郎の役を北大路欣也が演じている。原作がいいというのもあるが、やっぱりおもしろい。東宝の宮川一夫のカメラが美しく、赤や、青の日本的な色合いのガラスを多用した画面が美しい。物語は、オリ…
南河内を舞台にした、典型的なローカル映画。でも、その飾りっ気のない素朴感がとっても好感な一本でした。というか、ヒロインを演じた黒島結菜を目当てに行っただけなので、それで十分だったのですが。グラウンドでボールを投げている主人公健二。それたボ…
「リトル・フォレスト冬編・春編」 「夏・秋」編につづいての物語。生まれ故郷に戻ってきた主人公いち子の生活の模様を、素朴な自然と、野菜などを使った料理を紹介していく、いわゆる癒し系のほのぼの映画である。自給自足の生活の中にある素朴さ、人間の本…
「エレナの惑い」 二人の妻のあり方を描く一本目、というか、単純に独立したアンドレイ・ズビギンツェフ監督の長編三作目である。映画は、見事な一本。映像に音楽が被さり、ストーリーをどんどん盛り上げてくる。しかも、フィックスでとらえた正当なカメラワ…
「娚(おとこ)の一生」 広く空間をとって、シンメトリーな落ち着いた構図で描いていく邦画の良作でした。シンプルかつ平坦な物語なのに、あそこまで見せた演出と脚本がうまい。監督は廣木隆一。映画は主人公つぐみの幼少時代。おばあちゃんの十和が染め物を…
「ミュータント・タートルズ」(2014年版) 3D映像を完全に意識した画面づくりで、徹底的に見せる娯楽映画。2D版でみたのだが、これはもしかしたら3D版で見たら結構楽しめたのではないかと思う映画だった。制作がマイケル・ベイだから、そのあたり…
「音楽」 三島由紀夫の原作を、増村保造監督が唯一映画にした一本で、とにかく、しつこいほどにくどい映画だった。ただシュールで面倒な女の話を、エロをふんだんに挿入して間延びさせて作った物語で、いったいどこへ行きつくのかと思わせる感覚に、最後まで…
「はじまりのうた」 とっても素敵で、おしゃれな映像と、キュートな音楽に乗せていくしゃれた音楽映画の秀作。最高でした。キーラ・ナイトレイの笑顔がチャーミングで、すばらしい。監督はジョン・カーニーです。映画は、とあるカフェの夜、一人の男がギター…
どうして、老人を扱った映画でも、こういう粋な映画を外国では作ることができるのかと思います。シャーリー・マクレーンデビュー60周年というふれこみの映画ですが、とってもいい映画でした。監督はマイケル・ラドフォードです。しゃれた会話と、粋なスト…
「さらば、愛の言葉よ」 ジャン=リュック・ゴダールが3D映像に臨んだ意欲作。確かに、縦深い構図で様式美をねらった映像は、近年の他の3D映画とはちょっと違う印象を受ける。特に、オーバーラップさせた二人の人物に3D効果を含ませたり、スローモーシ…
「繕い裁つ人」 窓から差し込む日差しが、柔らかく室内を照らしている。光線の帯が織りなす逆光の風景が、織物の縫い目を表現するような美しいシーンから映画が始まる。室内のライティングが、とにかく柔らかくて、優しくて、美しい。それだけでもこの映画を…
「ジョーカーゲーム」 切れのいい演出と、スピーディな展開で一気に見せる映像演出が見事な、娯楽アクション映画の傑作。邦画でもここまで作れる物があるのかと感心してしまった。全体のストーリー展開のパターンは、ルパン三世である。特にラストシーンはほ…
「さよなら歌舞伎町」 とっても悲しくて切ないお話だけれど、ひたむきさが切々と伝わってきて、胸に迫ってきました。良かった。監督は廣木隆一です。導入部、ひたすら手持ちカメラで人物を追いかけていく映像に、妙に違和感を感じていましたが、物語が本筋に…
「エクソダス 神と王」 セシル・B・デミル監督の「十戒」のリメイクであるが、リメイクとはうたっていない。リメイクではなく歴史ドラマとして描いたからだ。 監督はリドリー・スコットである。だから、「十戒」が旧約聖書に元ずく奇跡の物語であるのに対し…