くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「毒戦 BELIEVER」「WEEKEND ウィークエンド」

「毒戦 BELIEVER」

ジョニー・トー監督作品のリメイクなのですが、やはり韓国映画になれば色合いも何処か暗くなるのは否めない。お話は面白いし退屈しないのですが、割り切り感がなくて、変に薄っぺらく仕上がった感じでした。監督はチョン・ソギュン。

 

オ会長が今日の会合の場所へやってくる。ところが車を降りた途端、建物が爆破され、慌てて警察に保護を求める。しかし間も無くして彼女も殺される。犯人は巨大麻薬組織のボスで、今だに謎の人物とされているイ先生らしい。

 

爆破現場で唯一生き残った若者ラクが発見され、長年イ先生を追い求めてきたウォンホ刑事はラクを利用して潜入捜査することを計画する。そして、中国人バイヤーと韓国麻薬組織幹部の両方に扮したウォンホ刑事はラクとともに相互取引の茶番劇を演じ、イ先生をおびき出そうとする。

 

しかし、うまくいくかに見えた時、バイヤーのハリムに見破られ、銃撃戦となる。一方イ先生を名乗るブライアン判事も実は偽物とわかるが、何者かに殺される。

 

実はラクこそがイ先生だったのである。まんまと脱出したラクは姿を消してしまう。しかし、火事の時に火傷して治療していた犬にGPSをつけていたウォンホ刑事が、ラクが犬を連れて出たのを知り、後を追う。

 

冒頭で、ラクの元に向かうウォンホ刑事のカットの続き、ラクのところにやってくる。対峙するラクとウォンホ刑事。カメラが外に出ていくと、銃声だけが聞こえて映画は終わる。どちらがどちらを撃ったのかはわからないまま。

 

物語の雑さは香港映画なら勢いで見せるところだが韓国映画になると真面目に演出していくので、そこがちょっと違和感があったが、まあ、面白かったからいいとしよう。

 

「WEEKEND ウィークエンド」

ゲイの映画なので、どうも惹かれるものがなかったが、監督がアンドリュー・ヘイなので見に行く。やたらもぐもぐと食べながらの会話シーンが妙に気になったが、音楽がとっても綺麗なので救われる映画でした。まあ、ゲイとはいえ切ないラブストーリーでした。

 

自分がゲイであることに複雑な思いもあるラッセルは、一時の恋人を探すためにクラブに行き、そこでグレンと出会う。お互い惹かれ合い、その夜はベッドを共にする。物語はこのあと二人の会話劇のようなデート画面が延々と続く。

 

やがてグレンはアメリカに旅立つことになり、彼を見送るラッセル、そして一人になったラッセルがマンションの窓から外を見るシーンで映画は終わる。エンディングに流れる曲が抜群に美しいので、たった二日間の切ないラブストーリー感が一気にこちらに伝わってきます。

 

リアルなベッドシーンもあるし、どうも見ていて引き込まれるものはありませんが、純粋なラブストーリーという目で見れば私的な映画だったのでしょう。