よく考えると、スペースオペラとして脈々とシリーズが続いているのはこれだけなのだと気が付いた。いつまでたっても、一番最初の「スター・ウォーズ」からは逃れられない世代ですが、今回の作品もこれはこれで面白かった。若干、大作にすることに力がそそがれすぎて、ストーリーの根幹がずれていなくもないのですが、これで、シリーズの第八作目が終了、いよいよ大団円の第九作に続く作品ととらえれば役目は果たしているように思います。
前作でハン・ソロが死に、今回ルーク・スカイウォーカーが死に、そしてレイア姫だったキャリー・フィッシャーはリアルに死んでしまった。メインキャストがすべていなくなっての最後のお話、いったいいつ完成するのか。今回の監督はライアン・ジョンソン。
物語はレイア姫とハン・ソロの息子で、暗黒世界へ落ちてしまったカイロ・レン=ファースト・オーダーとフォースを継ぐものとして登場したレイとのジェダイにまつわる話を中心に、帝国軍と反乱軍との戦いをクライマックスにして展開していく。よく考えると、この連合国はひたすら帝国軍と共和国軍の戦いが続いていて、ほんとうに不安定な国だなと思う。
特撮シーンは今更ですが、やはりスペース・オペラの面白さと、フォースという東洋的な思想を背景にしたストーリー展開は楽しい。ただ、悪役であるファースト・オーダーがやはりダース・ベイダーほどのカリスマ的な存在感がないために、ストーリに張りがないのは確かである。帝国側の大ボスも今一つすごさに欠けるし、これ見よがしに登場するジェダイマスタールークのカリスマ性も弱い。ヨーダがさりげなく表れてほっとするのだから、やはり当初の三部作の出来上がりの良さと面白さにはかなわない感じです。
メインキャストがすべていなくなり、最後の話が果たして持つのだろうかという懸念が残る。最後はオールスターで登場とか言うのもありかもしれませんね。
とはいっても、三時間弱の長尺作品ながら、途中のダレはともかく、最後まで面白かったです。