2018-05-01から1ヶ月間の記事一覧
「軍中楽園」 淡々と進む物語ですが、とってもいい映画でした。流れている空気感がしみじみと胸に迫ってくるし、心の隅に静かなな感動を残してくれます。監督はニウ・チェンザー。時は第二次大戦直後、蒋介石の中華民国は台湾に移り大陸との戦闘を始めている…
「四月の永い夢」 モスクワ映画祭w受賞ということで見にきたけれど、果たしてどれほどの作品が出品されたのかは分かりませんが、映画祭で受賞する作品というものかどうかちょっと分かりかねる一本でした。決して凡作ではないけれど、特に評価できるほど優れ…
「哀しみのトリスターナ」 ブラウンを基調にした美しい画面作りと時の流れが、映画にリズムを生み出していく演出、そしてとにかくカトリーヌ・ドヌーブが抜群にに可愛らしいし美しい。あどけない少女から冷酷な悪女に変化していく演技力も圧巻の名作。監督は…
「友罪」 エピソードを詰め込みすぎたという感じの殺伐とした人間ドラマ。原作には全て盛り込まれているのでしょうが、映像にする段階ではもう少し整理してもよかったのではと思います。ちょっと詰め込みすぎたために焦点がぼやけて見えなくもないのがちょっ…
「ピーターラビット」 楽しい、とにかく楽しい、始まってからラストシーンまで突っ走っていくのですが、CGのウサギの愛らしいことと人間の絡みがとにかくたのしい。見終わって本当にハッピーになれる映画でした。監督はウィル・グラッグ。賑やかな歌声ととも…
「次郎長富士」 本当にたわいのない娯楽映画で、オールスター勢揃いというのだけが売りの一本。それぞれのスターが次々と次郎長物語の名場面に登場、そのエピソードの羅列という作品である。監督は森一生。街道でどんどんその名を挙げている清水次郎長が宿敵…
「狐狼の血」 これはなかなか見せてくれる一本でした。原作が「仁義なき戦い」と同じ柚月裕子なので、物語の展開や構成はよく似ていますが、脇役の使い方が実にうまいので、奥の深い人間ドラマとサスペンスフルな展開がしっかりと描けています。監督は白石和…
「若親分」 海軍士官のエリートコースを棒に振ってやくざ世界の二代目を襲名するという異例の主人公を描いた人気シリーズの一作目。主演は市川雷蔵。物語は普通ですが、オーソドックスな画面作りが古き良き日本映画を感じさせる作品でした。監督は池広一夫。…
「GODZILLA 決戦機動増殖都市」 ゴジラのアニメ版三部作の第2章を見ました。前作もそうでしたが、やたら理屈を語るセリフばかりが目立って、うっとおしい。アニメ映像は凄いですが、映画は映像で見せなければ行けません。今回も、カメラワークやカット割りに…
「ゼロの焦点」(1961年版) とにかく映像のキレが抜群にいい。寸分の隙もなくどんどん展開して行くストーリ展開のリズムに引き込まれてしまいます。時代色による色褪せなどものともしない迫力、これが名作というものでしょう。クライマックスの能登金剛の断崖…
「ラスト・ワルツ」(大音響リマスター版) アメリカのロックバンド「ザ・バンド」のラストコンサートを映像にしたマーティン・スコセッシ監督の名作。私はこういう記録映画を映像として評する感性は持っていないと思いますが、これは名作の空気を感じてしま…
「ラスト・ホールド!」 映画としてはテレビドラマレベルの出来栄えという一本、脚本も適当だし映像演出も演技部分も普通。これといって取り柄のない映画ですが、ボリタリングというあまり知識のないものを扱っているという興味で見にいった。監督は真壁幸紀…
「ラブ×ドック」 もっとしょぼい映画かと思っていましたが、終盤に行くに従ってどんどん良くなって来る展開にとっても好感な作品でした。オープニングからは、若干センスの悪さが表立ってるように思えなくもないのですが、それが次第に映画の中で溶け出して…
「ボストンストロング ダメな僕だから英雄になれた」 重傷を負ってそこから立ち直るヒューマンドラマはたくさんありますが、この映画は素直に勇気付けられたし、胸に残る何かがありました。それは、まず物語の組み立てが実にうまい。そして主演のジェイク・…
「ママレード・ボーイ」 世の中って、一見ドラマや映画のようにいろんな出来事がありそうですが、実は普通の世界なんです。と言わんばかりの結局普通だったというラストに唖然とする映画でした。脚本がまとまっていないというのもありますが、展開がダラダラ…
「サバービコン 仮面を被った街」 コーエン兄弟のブラックユーモアが効いたサスペンスコメディの秀作。テンポよく展開する様が面白い一本でした。監督は脚本にも参加しているジョージ・クルーニー。1950年代の古き良きアメリカのようなテイスト、一昔前のア…
「ホース・ソルジャー」 普通に面白い戦争映画という感じの映画でした。ダイナミックなカメラワークはなかなか見せてくれるし、兵士一人一人のキャラクターも丁寧に描かれているために、塊に見えない。実話という枷もあるのですが、アクション性も、スペクタ…
「恋多き女」(ジャン・ルノワール監督版) なるほど名作ですね。l オープニングからラストシーンまで全く隙がない。徹底的にコメディであり、ラブロマンスであり、画面が美しい。色彩、構図ともに完成された映画というのは見ていて心地よいものです。監督はジ…
映画が止まっている。どのシーンをとっても静止しているので、やたらもたついて見える。それに櫻井翔が完全に役不足。ほかのキャストも今一つ精彩にかける。ただ、広瀬すずは可愛い。アップに耐えられるから、それだけでこの映画はまぁいいかというレベルに…
「太陽がいっぱい」(4Kリマスター版) 何度見ても素晴らしいです。大好きな作品を本日は4Kリマスター版で見ました。物語の構成に無駄がないこと、展開に隙がないこと、そして、アンリ・ドカエのカメラの見事さ。やはりここまでの名作になると何回見ても、引…
「拾った女」 監督名から独特の映像かと思ったが、意外に普通のフィルムノワールでした。時代色が濃厚なサスペンス映画というタッチの一本。監督はサミュエル・フラー。地下鉄の映像から映画が始まる。一人の女、それを見つめる二人の男、その女に一人の男ス…
「となりの怪物くん」 脚本も演出もなかなか面白いのに、役者が全くついていっていないために、すべて滑ってしまっている、あるいはこちらに意図が伝わってこない。本当にもったいない一本。でも、コミックの実写化がうまく処理されているし、見ていてとにか…