2022-08-01から1ヶ月間の記事一覧
「エレキの若大将」 安直なたわいのない物語ですが、この時代の映画は、本当に見ていて幸せになれますね。娯楽というのはこうでなくてはいけないと思います。監督は岩内克己。 若大将田沼の大学のアメフト部の試合から映画は幕を開ける。試合に負け、次のキ…
「スワンソング」 音楽は抜群にいいのですが、なんともダラダラと間延びのする映画だった。スローモーションがそのまま映画を弾き伸ばしているようなリズム感がたまらなくしんどかった。実話を元にしているということもありストーリーはそこそこいいのですが…
「夜叉ヶ池」 四十年ぶりくらいの再見ですが、公開当時も感じましたが、ストーリーがかなり間延びしていて、大作を扱いきれなかった感じが否めない映画でした。クライマックスのスペクタクルシーンは見事とはいえ、そこに至る神話と大正二年の山間の村の物語…
「NOPEノープ」 宣伝を見ている時も思わせぶりばかりで、なんとなく予想はついたが、やはり全編思わせぶりばかりでそれ以上でも以下でもない作品でした。この監督、それほどぶっ飛んだ想像力があるわけでもないことがわかりました。「ゲット・アウト」は吹っ…
「Zolaゾラ」 2015年デトロイトのアザイア・“ゾラ”・キングがTwitterに投稿した148のツイートとその内容を元にしたローリングストーンズ誌の記事をもとにした作品。結局、実話なのかと言われれば、Twitterの投稿が実話であって、Twitter自体が創作物語だとい…
「2046」 スタイリッシュな映像とシュールで目眩く幻想のようなストーリー、抜群の音楽センスで魅せるSF映像ラブストーリー。まるで一枚の映像詩の如き作品でした。公開当時見た時もくっきりと物語が把握できませんでしたが、今回は若干理解できたと思います…
「映画はアリスから始まった」 ハリウッド映画制作システムの原型を作った世界初の女性監督アリス・ギイの生涯を語るドキュメンタリー。わずか120年ほどの映画の歴史でさえも、正しい部分が葬り去られている現実を見ました。スピーディでテンポ良く展開する…
「ソニック・ザ・ムービー ソニックvsナックルズ」 前作の方がスピーディで面白かった気がしますが、今回は登場人物が増えたこともあって少し間伸びした感じがします。不必要なシーンがちょっと失敗でしょうか。でも面白かった。監督はジェフ・ファウラー。 …
「セイント・フランシス」 あまり好みの物語ではないのですが、素直にいい映画だなあと思える一本でした。レズカップルやその家族、それに接する人々を自然に描ける時代になったんだなと思います。しかも、決して無理矢理肯定させようとしない姿勢も好感。決…
「ハウ」 普通の映画ですが、ラストは泣いてしまいます。原作がしっかりしてるのでしょう、ストーリー展開が実に丁寧に進んでいくのはとっても好感な映画でした。監督は犬童一心ですが、やはりこの監督も全盛期は初期の一瞬だったのかもしれません。最近の作…
「アンデス、ふたりぼっち」 二人だけの登場人物で淡々と流れる物語なのに、しっかりとドラマとしてのうねりが組み立てられていてなかなかの作品でした。アイマラ語という全く知識のない言語による初の映画らしいですが、美しい景色と素朴すぎる老夫婦の毎日…
「ローカル・ヒーロー 夢に生きた男」 掴みどころのないたわいにない映画なのですが、シンプルなストーリーと、ちょっとお遊びめいた小さな演出が独特の雰囲気を醸し出していて、不思議と愛着が湧く映画でした。監督はビル・フォーサイス。 ポルシェを乗り回…
「ストーリー・オブ・マイ・ワイフ」 久しぶりにセンスの良い知性的な映画に出会いました。まるで夫婦の大河ドラマのような作品で、微に入り細に入った演出と知的なセリフが散りばめられた脚本、そして美しいカメラ映像、不可思議で現実とも非現実とも判断で…
「TANGタング」 なんともテンポの悪いストーリー展開と、登場人物を殺していく雑な脚本、何を見せたいのかわからない物語に、終盤退屈の極みで眠くなってしまった。一体、なんでこんな駄作の極みを作ったのかと思う映画だった。監督は三木孝浩。 近未来、研…
「L.A.コールドケース」 ラッパーのノートリアス・B.I.G射殺事件を扱ったドラマで、実話に基づいたサスペンスなので面白いのですが、いかんせん脚本が悪いのか人物の整理がうまくできていないのとサスペンスの筋立てが整っていないために、この事件の全てを…
「プアン/友だちと呼ばせて」 いい話なんですが、二つの物語がどっちつかずになって、主人公の二人のどちらを追いかけるストーリーなのか掴み切れないままラストシーンを迎えた感じ。典型的なタイ映画の空気感満載の作品でしたが、ちょっと不完全燃焼でした…
「コンビニエンス・ストーリー」 面白い怪談話なのですが、ちょっと監督と役者がチグハグになってしまって、取り留めのない仕上がりになったのは残念。途中何度か眠くなってしまった。特に惠子役の前田敦子がやや役不足、もう少し妖艶な大人の色気を醸し出せ…
「1640日の家族」 思いのほかいい映画でした。物語のテンポが実にいいし、よくあるお話で、ラストも予想できるものなのに引き込まれてしまいました。お母さん役のメアリー・ティエリーの演技が抜群で、ストーリーを牽引していく。一見、わがままな女のようで…
「ノスタルジア」 アンドレイ・タルコフスキー監督の最高傑作と言われている映画を十年ぶりくらいに再見。 今回はようやく最後まで映像を追いかけることができた。時折挿入される夢とも幻想とも思えないモノクロームの主人公アンドレイの故郷の景色が、作品…
「WANDA ワンダ」 1970年代の空気感を、低予算ながら殺伐とした映像表現で淡々と綴っていく作品で、正直、今みれば時代色が強くてやや退屈でさえある。しかし、映像全体から醸し出される何とも言えないムードに、まるで何十年も引き戻されるかのようなバイタ…
「女神の継承」 笑ってしまうほどに怖かった。ドキュメンタリータッチで始まる導入部から前半は、なかなか入り込めないのですが、それがかえって、タイという国柄と神秘的な舞台背景を見事に伝えてくる。そして、その神秘性が、中盤から次第にリアルになって…