くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2013-03-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「パラノーマン ブライス・ホローの謎」「アンナ・カレーニ

「パラノーマン ブライス・ホローの謎」 CGアニメと勘違いされるが、この作品はライカプロが手がけるストップモーションアニメである。前作「コララインとボタンの魔女」は見損なったが、今回は見逃すまいと見に行った。なんといってもマペットアニメの独…

映画感想「ジャックと天空の巨人」「偽りなき者」

「ジャックと天空の巨人」 名作童話「ジャックと豆の木」を元にしたファンタジックアドベンチャー大作。監督はブライアン・シンガー、そして、助演にやたら出演のユアン・マクレガーという作品です。CG全盛の御時勢なので巨大な豆の木が延びていくあたり、…

映画感想「ザ・マスター」「汚れなき祈り」

「ザ・マスター」 ポール・トーマス・アンダーソンが描いた今回の作品は、主人公フレディの深層心理の奥底に潜む心象風景を描き出したかのような非常にシュールで個性的な心理ドラマ。カメラの使い方、映像演出、バック音楽の使い方は非常に独創性に富んでい…

映画感想「キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け」「相棒シリーズ

「キング・オブ・マンハッタン 危険な賭け」 ころころとストーリーが転がっていくので冒頭からぜんぜん退屈せずにみることができる。しかも内容は実にシリアスでしっかりと組み立てられているために骨太のサスペンスとしても通用する。監督はニコラス・ジャ…

映画感想「恋する輪廻 オーム・シャンティ・オーム」

久しぶりのインド映画。例によってシンプルなストーリーと歌と踊りの洪水で三時間足らずがぜんぜん退屈しない。この娯楽に徹した作り方はある意味称賛に値するね。 それに主演の女優さんがとにかく美しい。まるで雲の上の人というのが当てはまるくらいにうっ…

映画感想「運命じゃない人」

内田けんじ監督の商業映画デビュー作。三人の男の一晩の物語が時間と空間をシャッフルされて描かれていくシュールなコメディ。とにかくおもしろい。人間の運命なんて、出会いなんて、恋なんて所詮こんなものさと笑い飛ばすブラックな一面と人間の不思議、欲…

映画感想「愛してる、愛してない」「ダークホース 〜リア獣エイブの

「愛してる愛してない」 本来、韓国映画はよほどでないと見ないのですが、どこか引かれる物があって見に来ました。韓国映画のラブストーリーは以前はかなり稚拙な物が多かったのですが、それでも純粋な恋物語を描いていた点ではあれはあれで一つのジャンルで…

映画感想「クラウド アトラス」「プラチナデータ」

「クラウド アトラス」 ウォシャウスキー兄弟とトム・ディクヴァ監督が描いた壮大な輪廻転生の物語。正直この手のめんどくさい映画が好きな方にはたまらない一本。 物語は1949年のお話から地球が滅亡した遥かみらいの物語と合計6つのエピソードが交互に入れ…

映画感想「遺体 明日への十日間」

テレビカメラが入っていくことができない東日本大震災の遺体安置所をつづったルポルタージュをもとに、君塚良一が描いた人間ドラマである。映画の出来不出来というようなものを視点にする作品ではないので現実に起こった悲劇を真正面から映像としてとらえみ…

映画感想「野蛮なやつら SAVAGES」「毒戦」

「野蛮なやつら SAVAGES」 久しぶりのオリバー・ストーン監督作品であるが、なんともアンバランスな映画だった。おもしろくなりそうな物語なのに、主人公たち三人に対する悪役がアクが強すぎる。なんせ悪役がジョン・トラヴォルタ、ベニチオ・デル・…

映画感想「よりよき人生」「愛、アムール」

「よりよき人生」 非常にシーンからシーンへの転換がスピーディーで物語がテンポよく進んでいく。そのリズム感がこの映画の最大に魅力であるが、いかんせんストーリーの運び、脚本のエピソードの組立がよくないために、終盤にはさすがにうんざりして疲れてく…

映画感想「千年の愉楽」「メッセンジャー」

「千年の愉楽」 若松孝二の遺作を見る。さすがにこのレベルの映画を撮れるというのはさすがと呼ばざるを得ない。見事な一本でした。物語は三重県尾鷲、路地と呼ばれる狭い、しかもそれほど裕福でもない集落が舞台になる。映画が始まると一人の女がこの地の産…

映画感想「キャビン」「アンタッチャブルズ」

「キャビン」 宣伝から鳴り物入りでそのおもしろさ、奇想天外さを売り物にしていた作品なので本当にいかほどのものかと見に来た。宣伝効果もあってか観客もそこそこという状態。正直、びっくりするほどでもなかった。いわゆるスプラッターサスペンスなのであ…

映画感想「フライト」

映画雑誌の評価がやたら高いのがある意味納得できる秀作でした。ただ、いまどきアル中とか薬中の話しかなと思えなくもない。それがおそらくアカデミー賞の作品賞に絡んでこなかった理由でもあると思います。映画の解説にはヒューマンミステリーというジャン…

映画感想「オズ はじまりの戦い」

名作童話「オズの魔法使」を最新のCG技術とオリジナルストーリーにして前日談のようなエンターテインメントに仕上げた作品です。監督が大好きなサム・ライミなのでちょっと期待していましたが、かつてのサム・ライミらしい独特のカットはほとんどなく、非…

映画感想「すーちゃん まいちゃん さわ子さん」

女性に見て欲しい映画、女性にお勧めの一本、とってもハートフルで楽しい、でもすごく考えさせられて胸が熱くなるそんな映画でした。すーちゃん、まいちゃん、さわ子さん、仲良し三人の女の子、といってもみんな30を越えて未だ独身。結婚に対する願望もど…

映画感想「メモリーズ・コーナー」

阪神淡路大震災から15年、外国の記者が被災地を訪れて感じるところを記事にするという物語を中心に、今なおその地に残る深い悲しみを映像を通じて描き出した作品である。ある一軒の復興住宅の部屋に救急隊員が到着するところから映画が始まる。「石田さん…

映画感想「ウォーターボーイズ」

昔々、DVDで見たことがある。基本的に映画はDVDで見ないのに見ている。でも今回スクリーンで見て、何ともいえなく涙ぐんでしまいました。いやぁ、すごくよかった。一見、スポコンものになりそうな題材なのにテンポよくコミカルに、それでいて切ないほ…

映画感想「ジャンゴ 繋がれざる者」

いやぁ、おもしろかった。三時間近くあるけどぜんぜん退屈しなかった。まぁ、体調万全にして、梯子せずに身構えてみたというのもあるかもしれないけど、しんどくならずに見終えたというのはおもしろかったということでしょうね。私は西部劇のファンでもない…

映画感想「命をつなぐバイオリン」「アルマジロ」「ももいろそらを」

「命をつなぐバイオリン」 いわゆるドイツ人によるユダヤ人迫害の物語であるが、とにかくカメラが実に美しくリズミカルかつ流麗で、構図も美しい。バイオリンやピアノの曲に乗せてゆっくりと窓の隙間、木々の間などから移動していくワーキングが絶妙。しかも…

映画感想「マーサ、あるいはマーシー・メイ」

カルト集団に洗脳された主人公が体験する心理サスペンス。という前知識がないと最初から何のことかわからない。といえなくもないけど、いつのまにかジワっと恐怖を呼び起こす作品でした。森の中で集団生活をする建物のショットから映画が始まる。一人の女性…

映画感想「たとえば檸檬」「ヴォイチェック(ヴォイツェク)」

「たとえば檸檬」 「アジアの純真」の片嶋一貴監督作品と言うことで見に行く。それほど期待もしてなかったのですが、意外になかなかの佳作でした。ちょっと、鼻につくメッセージもないわけではないのですが、物語の展開といい、編集のおもしろさといい、エピ…