ブライアン・シンガー監督からブレット・ラトナー監督に代わった「X−MEN」シリーズ最終章。
「ターミネーター」シリーズ以来、久しぶりに浪花節シーンを見ました、
ウルヴァリンがジーンを手にかけるクライマックス。「ぁぁ感動!」っていうやつですね。
それに、「パイレーツ・オブ・カリビアン」シリーズでも定番になったエンドクレジットの後のワンシーン。
あれはさらに続編が存在すると言うことなのでしょうか?そんなことはないでしょうね。でも気になるワンシーンでした。
冒頭、いきなり20年前のチャールズ・エグゼビア教授とマグニートーが若き日のジーンを訪れる場面にガーンと来る。
そして、物語は一気に10年前に、そして遠くない未来へと飛ぶ。
今回のメインテーマは「キュア」と呼ばれるミュータントを普通の人間にする特効薬の登場。しかもその源はあらゆるミュータントの力を無に変えてしまうミュータントの登場。
でも、やはりメインのアクションはマグニートーとX−MENたちの戦い。しかも今回は全宇宙をも滅ぼす力を身につけているジーン(ダークフェニックス)の登場である。
なんせ、アメリカのコミックスはスーパーマンにしてもとにかく桁外れな場面がたくさん登場する。
この「X−MEN」でもクライマックス、マグニートーが巨大なブリッジをその力でもぎ取って移動させるシーンが出てくる。もうあきれるやら、なにやらであるが、こんな破天荒なシーンばかりでなく、それぞれのミュータントたちの能力を駆使した場面を的確に登場させるブレット・ラトナー監督の演出も見所です。
壁を通り抜けるキティの力、そしてアイスマンの超能力などそれぞれの登場人物の見せ場を本当におもしろく登場させている。
それになんと言っても、前二作からからの大ファンであるストーム(ハル・ベリー)も最高に素敵である。まさにミュータントとは彼女のことを言うのではないかと思えるほどに稟としている。スタイルは抜群だし、めちゃ強いし、迫力満点。惚れちゃいそうです。
残念ながら、チャールズ・エグゼビアはジーンの能力に破壊されるが、その直前、ゆっくりとウルヴァリンの方を振り返って、にっこり笑ったかと思うと粉々に砕け散るシーンはどこか、「スターウォーズ」旧第一作のオビワン・ケノービの最後に非常によく似ていた。それに、声で蘇っているかのようなラストのワンシーンを見ても、あきらかに、ベン・ケノービのフォースの力を思わせる。
ブレット・ラトナーのカメラワークは非常に大胆で、大きく、時として長回しでじっくり引き込むかと思うと、一気に空中に舞い上がるという動的なシーンも交えて、このSF映画のシリーズの最終章を見事に描いてくれました。いやぁおもしろかった。