くらのすけの映画日記

大阪の社会人サークル「映画マニアの映画倶楽部シネマラムール」管理人の映画鑑賞日記です。 あくまで忘備録としての個人BLOGであり、見た直後の感想を書き込んでいるので、ラストシーンまで書いています。ご了承ください

2026-04-01から1ヶ月間の記事一覧

映画感想「ARCO アルコ」「SAKAMOTO DAYS」

「ARCO アルコ」 アカデミー賞にノミネートされたというのでどの程度かと見に行ったけれど、アニメ技術はそれほどでもないし、絵の独創性も普通、ストーリー展開も何処かで見たような雰囲気の作品だった。先日見た同じくノミネート作品「アメリと雨の物語」…

映画感想「スクラップ・ヘブン」

「スクラップ・ヘブン」 オダギリジョーのオーバーアクトが最後まで画面を覆い尽くし、ドタバタ劇のような展開で進んで行く前半から、次第に何かしらの監督の言わんとする事、やりたいことが見えて来て整理がついて来ると、徐々に面白くなって来る。そんな個…

映画感想「今日からぼくが村の映画館」「オールド・オーク」

「今日からぼくが村の映画館」 のどかで美しい画面、ほのぼのする人々の景色、そして素朴そのもののストーリーに、心が洗われる気がする作品でした。映画としても、丁寧な演出が施されて実に心地よい仕上がりで、ラストは素直に感動してしまいました。いい映…

映画感想「ペリカン・ブルー〜自由への切符(チケット)〜」「1975年のケルン・コンサート」

「ペリカン・ブルー〜自由への切符〜」 独創的なアニメーションを使ってドキュメンタリータッチで描くちょっと面白い作品。実話をもとにしているとはいえ、妙に重くならずに、軽いタッチで展開して行く様が心地よい映画だった。監督はラースロー・チャーキ。…

映画感想「サムライ」(ジャン・ピエール・メルヴィル版4K)「オリビアと雲」

「サムライ」 一流の監督が作る一流の映画というのはこういうのをいう。アンリ・ドカエのカメラが恐ろしく美しいし、淡々と流れるストーリーに不思議なほどに芸術的な空気が漂っている。にもかかわらず、物語は一人の孤独な殺し屋の姿を描いたフォルムノワー…

映画感想「ソング・サング・ブルー」「これって生きてる?」

「ソング・サング・ブルー」 これはいい映画だった。ミュージシャンの話なので音楽シーンが圧倒的に多いのだがドラマ部分がしっかり描かれているので、物語が非常に厚みを帯びてきて、さりげなく配置された脇役の存在感もひかり、主人公たちが引き立ってくる…

映画感想「マイ・ブラザーズ・ウェディング」「キラー・オブ・シープ」

「マイ・ブラザーズ・ウェディング」 いわゆるインディーズ映画ですが、これという大事件が起こるわけでもない中で、黒人社会の現実を、的確なカットつなぎとスピーディな展開で映像に仕上げて行く手腕は大したもので、見終わって振り返ると、ちょっとした映…

映画感想「人はなぜラブレターを書くのか」「FEVER ビーバー!」

「人はなぜラブレターを書くのか」 いい映画だった。様々な人たちが繋がり、未来に向かって行く様が、時に切なく、時に勇気づけられ、時に人生を振り返り、そして前に進んでいく。心の染み渡る深い感動を残してくれる秀作でした。画面もとても美しいし、色彩…

映画感想「Riceboy ライスボーイ」

「Riceboy ライスボーイ」 これはいい映画だった。とにかくカメラが美しい。色彩や構図だけでなくカメラワークも流麗で躍動感に溢れていて、どんどん引き込まれていきます。韓国からカナダに移り住んだシングルマザーと一人息子のヒューマンドラマというシン…

映画感想「鬼の花嫁」

「鬼の花嫁」 何とも言えないゆるゆるのファンタジー。原作が弱いのか脚本が雑なのか、演出にもキレはなく、演技演出も適当、マンガチックにというか原作は漫画なのだが、そんなまま映像化しきれない映画だった。ただ、ロケ地が素晴らしく、建物、庭のロケー…

映画感想「炎上」(長久允監督版)「ヴィットリア 抱きしめて」

「炎上」 何とも薄っぺらい幼稚な感性の作品。ビデオクリップのような映像であるかに見えて、今一つまとまらないし、ドキュメンタリータッチに見えてそれも中途半端。ストーリーテリングで見せていくのかと思えば、細切れで人物描写も軽すぎて響いてこない。…

映画感想「不貞の女」「肉屋」

「不貞の女」 全編心理サスペンスの傑作。シンプルなストーリーですが、カメラワーク、BGM、登場人物のクローズアップと視線、さまざまな映像演出を駆使して不穏な空気感を醸し出していく様が実にうまい。流石に監督の才能を思わせる映画でした。監督はクロ…

映画感想「ハムネット」

「ハムネット」 西洋のお話ですが東洋的な演出が施されて、ややシュールな映像やカメラワークを繰り返すのはやはり監督の色でしょうか。息子を失った母の再生のドラマを、時に一気に暗転させる画面を交錯させ、時に一瞬過去の場面に戻るカットを挿入した構成…

映画感想「ヒット・エンド・ファン!臨時決闘」「黄金泥棒」「十兵衛暗殺剣」

「ヒット・エンド・ファン!臨時決闘」 ゆるゆるの香港映画、アクションもそれほどなく、お話も至って単純かつ中身もない。笑いのペーソスも弱くて、まるで、ほぐれた糸が風に靡くような映画だった。でも、こういうノリも香港映画の味かもしれない。監督はア…

映画感想「水の中で」「ザ・ブライド!」

「水の中で」 全編ピンボケ映像で綴った一人の青年の切ない恋の物語という感じの作品だった。60分ほどの中編作品で、淡々と進むいつもの会話劇が、それとなく主人公の過去に愛した女性への想いへと昇華して行く展開がどこか切ない。ピンボケが、主人公の心の…

映画感想「落下音」「俺たちのアナコンダ」

「落下音」 映像詩という作りの作品で、入場時に渡された相関図を見ていなければ、四つの時代の女性の物語だとほとんど把握できない作りの映画だった。それぞれがシュールであるわけではないが、地鳴りのような不穏な音が背後に聞こえ、蝿の音、そのほか様々…

映画感想「そして彼女たちは」「OCHI オチ」「私たちの話し方」

「そして彼女たちは」 望まぬして妊娠、あるいは出産した五人の少女たちのドラマを見事に描き分けた手腕がまず上手い。さらに、それぞれの少女たちへ向けたカメラの視点に、どんどん引き込まれて、それぞれが不幸のどん底に落ちて行く姿を描いてラストでスッ…

映画感想「女鹿」「トニー滝谷」(4K)

「女鹿」 画面の隅から隅まで、物語の冒頭からラストまで、張り詰められた心理サスペンスに彩られた傑作。カメラ、映像、音楽、役者の視線、動作、セリフ、何もかもに隙間なく埋められたミステリーに片時も目を離せない。淡い色彩と、流れるカメラワークも素…

映画感想「北の螢」「ハウス・オブ・ザ・デビル」

「北の螢」 極寒の北海道を舞台に、赤と黒を基調にした色彩演出と構図で描き切った男と女の濃艶なドラマ。その重厚感はさすがではあるけれど、全体に非常に平坦な作りで、胸に迫る何物かが今一つ物足りない。決して出来の悪い映画ではないけれど、五社英雄監…