くらのすけの映画日記

大阪の社会人サークル「映画マニアの映画倶楽部シネマラムール」管理人の映画鑑賞日記です。 あくまで忘備録としての個人BLOGであり、見た直後の感想を書き込んでいるので、ラストシーンまで書いています。ご了承ください

映画感想「SPIRIT WORLD スピリットワールド」「私たちの好きな八月」

「SPIRIT WORLDスピリットワールド」

これという映画ではないのですが、映像が綺麗だし、ロケーションが素敵なので、それを楽しむだけでも値打ちのある作品でした。何でカトリーヌ・ドヌーヴという感じですが、淡々と展開する物語に、適当感もなく、それでいて、目を見張るものもない一本。監督はエリック・クー。

 

アニメーターの仕事をするハヤトがベッドで目を覚ます。若い頃に使ったサーフボードを磨くユウゾウは、いつものように大好きなシャンソン歌手クレアのレコードを聴きながらウィスキーを飲む。すでに全盛期を過ぎたシャンソン歌手クレアは、日本でのコンサートを決意する。こうして映画は幕を開ける。場面が変わると、ユウゾウは椅子に座って静かに息を引き取る。ユウゾウの息子ハヤトが実家に戻り、ユウゾウの遺品の中からクレアのコンサートのチケットと、サーフボードを元妻のメイコに届けて欲しいという遺言を見つける。日本へやって来たクレアは、ファンの前で歌い、サイン会で、ハヤトと出会う。

 

夜、一人で居酒屋に行ったクレアは酒を飲んだ直後絶命してしまう。自分が死んだ事を見るクレアは、混乱してしまい夜の街に彷徨い出るがそこで、ユウゾウと出会う。二人はユウゾウの家に行き、そこでハヤトを見つける。ハヤトはユウゾウの遺言通りサーフボードを車に積んでメイコの住む海辺の街を目指す。魂となったユウゾウとクレアは、ハヤトと行動を共にするようになる。

 

メイコの家についたハヤトは、サーフボードを届けるが、次の作品が思いつかず苦悩していたハヤトは酒を飲んだまま海に入り、メイコの息子に助けられる。臨死状態のハヤトは、一瞬、ユウゾウとクレアに出会う。クレアはハヤトを励まし、ハヤトはもう一度生きる決心をする。自宅に戻り、酒を捨て、新たに前に進む決心をする。道中、ユウゾウが囁きかけた音楽がなぜかハヤトの心に蘇り、新しいアイデアが浮かぼうとしていた。お盆になり、ハヤトは、メイコの家を再訪し、誕生日パーティをする。ユウゾウは、クレアに感謝し、一緒に旅立とうと手を取って映画は終わる。

 

東洋的なあの世の霊の存在を描いた作品で、とにかく映像は美しいし、海辺の家や、景色などのロケーションも素敵。何でカトリーヌ・ドヌーヴなのかは終始疑問のままだったが、こういう映画もある。

 

 

「私たちの好きな八月」

フィクションかドキュメンタリーがその境界線をとっぱらったような作りで、物語があるようでない展開に翻弄されていく。次々とステージシーンで歌が披露され、その合間に物語らしきものが流れる。この監督らしい作りの一本でした。監督はミゲル・ゴメス。

 

小屋の中でドミノを並べている人たちのシーン、そこへ突然バイクに乗って男たち、どうやら監督らしいが、踏み込んできてドミノが倒れてしまう。オープニングに使う予定だったというドミノを作っていた男たちの言葉に、オープニングにドミノは使わないと答えて映画は幕を開ける。続いて片田舎のステージで歌うグループのシーンになり、あとは次々とそういうシーンが続きます。

 

映画は、山間部の村を舞台に、村人たちや映画の撮影隊、音楽フェスティバルの模様をドキュメンタリータッチで描きながら、次第に村の青年と少女の恋物語に流れていって、最後は映画撮影隊のセリフで映画は終わる。

 

何とも言えない作りの作品で、二時間半ほどステージシーンを繰り返しながら、さりげない村人の姿、若者たちの姿を描いていく様は、オリジナリティある映像といえばそれまでですが、正直しんどいところもある作品でした。