くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「15年後のラブソング」

「15年後のラブソング」

悪い映画ではないのですが、センスが悪いのか、せっかくのいい曲を映像に生かしきれていないし、脚本が悪いのか、セリフが機関銃のように混ざり合ってしまって、整理がついていない。主人公たちの心の描写が今ひとつ迫ってこなくて薄っぺらく見えてしまった。監督はジェシー・ぺレッツ。

 

イギリスの港町、博物館で暮らすアニーは腐れ縁のような夫ダンカンと平凡に暮らしている。ダンカンは大学の臨時教師だが、ミュージシャンのタッカー・クロウの大ファンで心酔者だった。しかしアニーは全く興味がなく、たまたま、ダンカン宛にきたタッカーのCDを聴きながら、そのコメントで、くそ味噌に書いてしまいダンカンに非難される。

 

そんな時、ダンカンは自分の趣味に意気投合してくれた若い教師と不倫、そのままアニーと離婚することになる。一方、アニーが書いたタッカーの曲のコメントに、タッカー・クロウと名乗る人物からメールが来る。まさか本人と思わないアニーは適当にメールのやりとりを始める。そして、アニーとタッカーは会うことになる。そして、タッカー本人とわかったアニーはダンカンに連絡をするが通じない。

 

タッカーはアニーと会う日に心臓発作で病院に入院。駆けつけたアニーはそこでタッカーの大勢の息子や娘と会う。一番幼いジャクソンという少年がいつもタッカーのそばにいて、アニーの家に住むことになったタッカーと三人でしばらく過ごす。そんな彼らをたまたまダンカンが見つけて、しかもタッカー・クロウ本人と分かって舞い上がるが、結局、気まずいことになってしまう。

 

アニーはいつのまにかタッカーに惹かれていくが、ジャクソンの存在などから結局、別れてしまう。しかし、メールを交換して再会することに。アニーはタッカーを訪ねて行ったところで映画は終わる。どうも、ストーリー構成の展開もうまく行っていない。感性の良し悪しが映画の良し悪しを決めるものだという典型的な失敗作でした。