くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「ドリームガールズ」

ドリームガールズ

今年最大のアカデミー作品賞期待の「ドリームガールズ」をみてきました。
そもそも、ミュージカルは嫌いではない上に、久しぶりのアメリカ的群衆ミュージカルに期待でした。

あっという間に二時間強の上映時間が過ぎ去ったと言うべきです。
「えっ!もう終わりですか」と思うほどのあっけないほど短く感じられました。

物語は黒人の女性グループが黒人社会での人気グループになりやがて全米トップのアーティストに上り詰めそして解散するまでを描いています。舞台は1962年頃ですから、まだまだ黒人が表舞台に出るには困難を極めていた時代です。
全編を通して黒人独特の圧倒的な声量による熱唱(絶叫に近い)にただひたすら押し切られていき、耳を押さえたくなるほどの迫力です。

こうした熱唱を聴くと「フェーム」でのアイリーン・キャラの熱唱を思い出してしまいますが、あの映画は完全に青春映画でしたから、今回のショービジネスの世界とは少し違います。だからこそ、少し感覚が変わってしまって、思い切りのめり込むというものでもなかった。

また、大嫌いなエディ・マーフィが人気の頂点から没落して最後死に至る役柄を演じていますが、さすがに年のせいか、笑うとかなり羞悪に下品に見える場面がたくさんありました。どうも、こんな映画にはいちばんにあわない俳優さんではないでしょうか。やはりジェイミー・フォックスの方が様になっていてよかったですね。

監督はビル・コンドンという人で、あの「シカゴ」の脚本を担当した人。従って物語の構成にはかなりの腕前が披露されています。ブロードウェイミュージカルの映画化で、そのカメラワークやらは迫力満点で、物語もノンストップで進んでいきますが、果たしてアカデミー賞を担うだけのできばえになっているかというのはかなり疑問ですね。

最初のザ・ドリームズのメンバーの中の太ったメンバーエフィ役のジェニファー・ハドソン、彼女がなかなかいい味を出しています。確かゴールデングローブ賞助演女優賞だったような。アカデミー賞でもノミネートされていたように思います。

圧倒的に作品賞ノミネートかと思いましたが、今チェックしてみたところアカデミー作品賞にはノミネートされていない。というより主要部門にノミネートされていませんね。
まぁちょっと力不足の作品だと思いますから当然でしょう