くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「フラッシュダンス」(4Kデジタルリマスター版)

フラッシュダンス

三十数年ぶり、いろいろ思い出のある映画です。初めて見た当時は、曲に視点が向いていて、ドラマ部分は退屈だった感想でしたが、今見ると、なかなかよく練られた作品だったなと見直してしまいました。ラブストーリーの王道という感じで、少々古臭さはあるものの、素直に感動してしまった。こんないい映画だったかなというのが再見しての感想でした。見て良かった。監督はエイドリアン・ライン

 

アイリーン・キャラのテーマ曲から画面は夜明け、主人公アレックスがバイト先の鉄工所へ自転車で向かうところから映画は始まります。ベタなオープニングですが、曲を知るものとしてはここからワクワクしてくる。そして右から左に流れるタイトル。鉄工所で働くアレックスは夜はダンサーとしてステージに立っています。物語は昼のバイトシーンと夜のステージシーンを交互に描きながら、彼女の周りの人たちのドラマと、鉄工所の経営者ニックとのラブストーリーが描かれていく。

 

一方で、バレエ学校のオーディションに申し込むのが怖くて悩むアレックスは、かつてのバレリーナだった憧れの婦人ハナとの交流を通じて、自分を見つめていく。そして、意を決してオーディションに申し込むが、文化委員会に知り合いがいるニックが裏から手を回し、アレックスはオーディションに受けられるようになる。

 

大喜びでハナに知らせるが、のちにニックが手を回していたことを知り、ニックと喧嘩別れ同然になり、オーディションを受けにいくか悩む。そんな時、ハナが死んでしまう。アレックスは覚悟を決めてオーディションに行き、モダンなダンスで審査員を唸らせて、見事合格し、ニックへの確執も解かれて抱き合ってエンディング。

 

今となってはそれほど斬新なダンスシーンではないし、クオリティもそこそこですが、なんと言っても流れる曲それぞれが実に素晴らしいので最後まで飽きません。背後からの照明を多用した絵作りも美しく、決して傑作というレベルではないのですが、爽やかな青春映画として心に残すべき一本でした。