くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

映画感想「白日青春 生きてこそ」「エレクション 黒社会」

「白日青春 生きてこそ」

いろんな話が乱立してしまってまとまらず、全体の物語の構成も悪く、中心にすべきものがなんなのかわからないままにどれも尻切れとんぼで終わってしまった映画だった。大好きなアンソニー・ウォンを見るためだけだったが、さすがに老けたねえ。監督はラウ・コックルイ。

 

一人の男が路上で線香をあげているところから映画は幕を開ける。タクシー運転手をしているパクヤッは、泳いで香港島へやってきたが、その途中、一緒に泳いでいた妻は亡くなったらしい。パクヤッは、この日息子ホンの結婚式で会場へ急いでいたが、途中パキスタン難民のアフメドが運転する車に前を塞がれ、無理をして横を抜けようとして、前の車と接触してしまう。アフメドは、冷蔵庫が壊れ、友人でリサイクル店をしているアリに車を借りていたのだ。パクヤッは急ぐあまり、駆けつけた警官をアフメドに押し付けてその場を去る。

 

パクヤッは、なんとか披露宴に駆けつけたが、息子のホンは父を無視してしまう。パクヤッが香港へ旅立つ際、ホンは本国に取り残されていて、その恨みがあり、今は警官になっていたが、父とは確執があった。パクヤッは帰り道、知人の結婚式で路上で飲んでいるアフメドと再会し、トラブルを起こして警察に捕まるがホンは便宜を図ることはなかった。

 

パクヤッは、先日の事故で示談にしてもらうために警察の友人を使ってアフメドを説得してもらい、アフメドは一旦は応じるが、元弁護士のプライドから、途中で車で逃走する。それをパクヤッが追いかけ、大事故を起こしアフメドは亡くなって、パクヤッも重傷を負ってしまう。

 

二ヶ月後、パクヤッは退院するが、アフメドは不法移民だったこともあり、家族に遺体が戻ることはなく埋葬されていた。パクヤッは遺品を引き取って妻の元に届け、力になりたいというが、妻は、息子のハッサンを探してほしいという。ハッサンは泥棒家業をしている男の下で使われていて、盗みを繰り返していた。

 

パクヤッは友人で密輸や自動車修理をしているウォンに情報を聞いてハッサンを探す。そして、泥棒のアジトで発見するが折しも警察の手入れが入る。ハッサンは逃げる際に警官の銃を拾い、警官を撃って逃亡するが、通りかかったパクヤッがハッサンを拾って逃げる。しかしハッサンは、パクヤッの車から逃走する。

 

ところがいく宛のないハッサンは結局パクヤッに発見される。パクヤッは、アフメドの妻から、自分は不法移民でパキスタンに強制送還されるがハッサンは逃がしてほしいと頼まれていた、パクヤッは、密出国させる船に交渉し、その金を作るためにタクシーの運行権を売り、ハッサンを乗せて港へ向かう。途中、ハッサンは、グローブボックスにあるメガネを見つける。それは、アフメドがハッサンのために手に入れたメガネだった。ハッサンは父を殺したタクシー運転手がパクヤッだと知り、金を持って逃げる。

 

自宅に帰ったパクヤッは待っていたホンに捕まり、ハッサンの居場所を聞かれ、また一緒に暮らそうと言われるが、パクヤッはハッサンを逃すことに最後の人生を賭けようとしていた。そんなパクヤッを残してホンは去っていく。行き場のないハッサンが路上で座っているのをパクヤッが発見して車に乗せ、密出国の船に乗せ送り出す。見送ったパクヤッの姿で映画は幕を閉じる。

 

結局、それぞれの登場人物のその後が全くわからないままのエンディングで、物語が整理できておらず、うやむやなままで終わってしまうという、中地半端な映画だった。

 

「エレクション 黒社会

昨日、この作品の続きを見ていたので、かえって整理がついていて、わかりやすかったが、結局、跡目争いのドラマというパターンは全く同じという感じです、面白いのですが、昨日の続編の方が派手で楽しかった。監督はジョニー・トー

 

雀荘で賑やかに麻雀をする女たちの奥で、香港マフィア和連勝会の長老たちが次の会長を選考している場面となり映画は始まる。そこへ警察が踏み込んできて長老たちは逮捕される。警察は、和連勝会の内紛を阻止するべく、圧力をかけたのだった。すぐに長老たちは釈放されるが、次の会長候補であるロクに対して、金儲けの才があるディーが名乗りをあげ、金で抱き込んで時期会長の座を狙っていた。しかし、タンを中心とした長老たちはロクを選出する。

 

会長になったら、その証である竜頭棍を手にしなければならないが、前会長にはディーの圧力がかかってきたので、前会長は竜頭棍を部下に中国広州に持ち出してもらう。ディーらは竜頭棍を手にするために部下を中国に派遣、警察も、争いを防ぐために刑事を向かわせるが、ロクの手下がなんとか竜頭棍を手に入れて香港へ向かう。そして竜頭棍はロクの手にわたり、ロクはディーやジミーらにも兄弟になってもらう意思を確認した上で、長老たちによる、少林寺残党五祖の洪門会の儀式然とした引き継ぎの儀式が執り行われる。

 

ロクはディーを右腕にして、新興マフィアの縄張りを手に入れる。そして二人はロクの息子、ディーの妻を伴って釣りに行く。そこで、ロクとディーが二人きりになったところでロクはディーを石で殴り殺す。さらにディーの妻もロクは殺す。その様子をロクの息子が見ていた。そして二人は車で去る。ジミーは病院の父から将来は絶対権力を手にれないといけないと諭される。こうして映画は終わっていく。

 

昨日見た続編とほぼ同じ展開で終わるのですが、今回も銃撃戦は一切なく、殴ったり刺し殺したりのみでのアクションが徹底されています。いわゆる香港ノワールという作品ですが、洒落た音楽の使い方などジョニー・トー色満載の一本でした。