くらのすけの映画日記

「シネマラムール」の管理人くらのすけの映画鑑賞日記です。 なるべく、見た直後の印象を書き込んでいるのでネタバレがある場合があります。その点ご了解ください。

2005-01-01から1年間の記事一覧

映画感想「甘い汗」「波影」「猫と庄造と二人のをんな」

豊田四郎生誕100周年特集で再度映画館に通った。今回は3作品を見る 甘い汗 京マチ子の恐ろしいまでの熱演がスクリーンのこちらまで伝わってくる迫力満点の作品であった。 若い頃から、大家族を支えるために自らの体を粉にして働き続けた主人公の梅子(京…

映画感想「バットマンビギンズ」

バットマンビギンズティム・バートン監督がスクリーンに復活させたバットマン。 今年、クリストファー・ノーラン監督が作り上げたバットマンはまさしく正当なアクション映画としてのバットマンに仕上がっていた。冒頭部分からしっかりとストーリーを演出し、…

映画感想「暗夜行路」「雪国」

豊田四郎生誕100周年記念として豊田監督の名作20本の特集上映に出かけました。 本日最初は 「暗夜行路」 ご存じのように志賀直哉の傑作小説の映画化である。140分という長尺作品ながらその長さを全然感じさせない。 どこが素晴らしいのか、何が観客…

映画感想「電車男」

ネット掲示板から大ブレイクした原作「電車男」の映画化作品をついに本日見たのです。 感想! 期待以上に素晴らしいラブストーリーだった。もともと、ネットの掲示板上のやりとりの物語。ネット上のリアルタイムの展開の中でこそ、このお話のおもしろさや、…

映画感想「戦国自衛隊1549」

新生角川映画が放つ伝奇スペクタクル超大作「戦国自衛隊1549」 ご存じ1979年に映画化された名作「戦国自衛隊」をオリジナルにしてそのプロットのみを使った全く別のオリジナルストーリーである。宣伝フィルムをみた限りではなかなかの迫力とスピード…

映画感想「四日間の奇蹟」

ベストセラー小説の映画化が相次いでいる。 しかし、原作が素晴らしいものであればあるほどその映像化にはひと工夫もふた工夫もいるのである。 「半落ち」でその評価を不動のものにした佐々部清監督が次に望んだのはベストセラーの純愛小説「四日間の奇蹟」…

映画感想「ハサミ男」

原作は素晴らしいミステリーである。映像化不可能と言われるほどその見事なプロットの組み立てと、登場人物の不可解さ、心理描写の見事さ、ストーリーテリングのうまさ、そしてなんと言っても謎解きのおもしろさは近年4だミステリーの中でも屈指のものでし…

映画感想「フォーガットン」

ジョセフ・ルーベン監督、シュリアン・ムーア主演のホラーサスペンス。といううたい文句と宣伝フィルムのおもしろさから公開を待っていた作品でした。 しかし、映画情報サイトの「ごらんになった方の満足度」が非常に悪い。滅多にそういうことがないだけにか…

映画感想「ミリオンダラーベイビー」

70歳を越えてなお見事な作品を発表し続けるクリント・イーストウッド。 今年のアカデミー賞で本命と噂されていた「アビエイター」を押さえて見事4部門に輝いた「ミリオンダラーベイビー」。「アビエイター」に感動した私としてはこの作品の一番の興味は「…

映画感想「交渉人真下正義」

二時間以上の長尺ドラマであるが、眠くなることもなく最後まで見ることができた。 その宣伝フィルムを見たときから、おもしろそうな予感もし、期待もしていた。どこか、ハリウッド版の良質のサスペンス映画に仕上がっているかも知れないと言う予感である。 …

映画感想「オペレッタ狸御殿」

ついに公開された鈴木清順、チャン・ツィー主演の「オペレッタ狸御殿」 もう最高に楽しんだ作品でした。物語は狸御殿狸姫(チャン・ツィー)と自分をこの世で一番美しいと信じるまか不思議な武士安土桃山(平幹二郎)の息子、雨千代(オダギリ・ジョー)の恋…

映画感想「バタフライエフェクト」

評判がいいので、予定にしていなかった「バタフライ・エフェクト」を見てきました。 「バタフライ・エフェクト」ーーーある場所で蝶が羽ばたくと地球の反対側で竜巻が起こる。初期条件のわずかな違いが将来の結果に大きな違いを起こすというカオス理論のこと…

映画感想「キングダム・オブ・ヘブン」

キングダム・オブ・ヘブン 公式完全ガイド三沢 洋 by G-Toolsアカデミー賞に輝いた「グラディエイター」に続いてリドリー・スコット監督が描いた歴史絵巻は11世紀の十字軍の物語。 主演は「ロード・オブ・ザ・リング」で人気爆発したオーランドブルーム。ま…

映画感想「Shall We Dance?」

「Shall we Dance?」オリジナル・サウンドトラック日本版の秀作がアメリカでリメイク。 主演はあのリチャード・ギアなのだからまんざら適当な作品を作っていないだろうとは思っていた。 すでにハリウッド版「Shall we dance?」を見た人が口々に言うことは、…

映画感想「ハイドアンドシーク暗闇のかくれんぼ」

ハイド・アンド・シーク 暗闇のかくれんぼジャパンホラーが世界中を、特にアメリカ本土を度巻きし、恐怖に陥れている昨今、ここに来てハリウッドはまるで挑戦するかのように名優ロバート・デ・ニーロと人気子役ダコタ・ファニングを投入してホラーを作り上げ…

映画感想「阿修羅城の瞳」

人気の舞台の待望の映画化ということですが、その宣伝時の派手なCG映像に日本的な魅力がどこかに感じられていたので、やや期待していました。第一印象。久しぶりに日本映画の様式美の世界を見ました。かつて五社英雄監督が得意とした歌舞伎的な様式美の世…

映画感想「インファナル・アフェアⅢ終局無間」

ついに完結「インファナル・アフェア」トリロジー、すべての謎はこの作品ですべて完結しました。そして、すべての物語が一つの輪になったのです。アメリカ映画のように会社のタイトルバックからして派手なCGなどでてきません。きわめてオーソドックスなタ…

映画感想「コンスタンティン」

宣伝はつい最近始まったばかりだったが、やはりキアヌ・リーブス主演となればそれだけでかなりのインパクトがあるのだろうか、一気に作品が浸透し、「コンスタンティン」を見たいという人が多かったようです。個人的には好きなジャンルの映画なので、楽しみ…

映画感想「MASK2」

痛快! いきなりスピーディに始まる導入部分は前作「MASK」以上にわかせてくれます。 その後は、次から次とどたばた活劇の連続。 アルビー(赤ちゃん)とオーティス(犬)のバトルはまるで「トムとジェリー」の傑作シーンを思わせるドタバタ喜劇。こんな…

映画感想「アビエイター」

アカデミー賞で話題を振りまいた「アビエイター」を本日見てきました。 第一印象はまさに圧倒しました。 三時間弱もある作品なのに充実した内容と展開で全く無駄がない。しかもレオナルド・ディカプリオの迫真の演技が画面から強烈に伝わってきて、見ている…

映画感想「クライシス・オブ・アメリカ」

ジョナサン・デミ監督、デンゼル・ワシントン主演となればこれは見ないわけにも行きません。しかもあの名作「影なき狙撃者」のリメイク版ともなれば興味津々。 ということで本日見てきました。期待通りのできばえに感心と感動。 ちょうどアップを使ったジョ…

映画感想「ナショナルトレジャー」

「クールランニング」や「キッド」などの秀作で知られるジョン・タートループ監督のナショナルトレジャー」を見てきました。 いわゆるトレジャーハンティングの映画で「インディジョーンズ」シリーズや「キングソロモン」シリーズなどで有名なジャンルです。…

映画感想「ロングエンゲージメント」

まるで絵画を見ているような美しい場面と構図の中で物語は散文詩のような展開を見せていきます。 でも、その物語の根底には、愛する恋人に対するヒロインのあまりにも強い信念と意志が貫かれています。「アメリ」のジャン=ピエール・ジュネ監督、オドレイ・…

映画感想「あずみ2 Death or Love」

今年期待の作品の一つ、金子修介監督、上戸彩主演の「あずみ2 Death or Love」を見てきました。前作の北村龍平監督作品と比べて特に斬新な映像が見られたわけでもなく、物語も前作の続きで、盛り上がるほどの場面設定もない無難な作品でした。 上戸彩のファ…

映画感想「ローレライ」

終戦のローレライ 上福井 晴敏 by G-Tools 樋口真嗣監督期待の作品「ローレライ」。 私がこの監督のすごさを知ったのはあの「ガメラ」シリーズ第一作品。 ゴーッと影のように飛行機の窓の外を飛び去るガメラのシーンを見てからです。 さらにドームから逃げ出…

映画感想「セルラー」

「フォーンブース」のラリー・コーエンが原案した「セルラー」 一方が、電話ボックス内でのほとんど移動のない固定された世界でのサスペンスに対して、この「セルラー」は突然携帯電話にかかってきたメッセージを機にノンストップのサスペンスが展開するいわ…

映画感想「きみに読む物語」

きみに読む物語ニコラス・スパークスおすすめ平均 映画とは別物です読みやすく、素直に感動!「マディソン郡の橋」よりいいかもいままで読んだ恋愛小説は何だったの?愛とは何かを教えられますAmazonで詳しく見る 純愛ブームの中で韓国、日本と続いて、とう…

映画感想「レイ」

私はソウルミュージックやジャズなどにはほとんど知識がありませんが、それでもレイ・チャールズという人物の存在は知っています。もちろん盲目であることも、そして昨年亡くなられたことも。そんな彼の半生をつづったこの映画はとにかく、素晴らしかった。 …

映画感想「理由」

最初の感想はとにかく驚きました。 私は宮部みゆきの大ファンなので、すでに原作は読んでいてお話もすべて知っていたのですが、あのパズルのような物語を混乱させずに見事に映画化した大林監督に敬意を表したいと思います。原作を読んだのはすでに半年以上も…

映画感想「アレキサンダー」

200億円の巨費を投じたオリバー・ストーン監督の大作「アレキサンダー」 ほとんど事前にスクリーンでも宣伝フィルムを見なかった作品で、売り方も弱かったようですが、なかなか観客は入っていました。で、感想ですが、元々期待はそれほどしていなかったの…