「ともしび」
シャーロット・ランプリングのほとんど一人芝居という作品で、彼女の周りを描写しながら、物語を描いていく。90分が限界のようなしんどい作品でしたが、ストーリーは伝わったので、クオリティはそれなりだったのでしょう。監督はアンドレア・パラオロ。
老齢を迎えたアンナと夫が淡々と食事をしている場面から映画が始まる。そして夫は何やら刑務所か何かに収監される。その後はこのアンナの行動をカメラが追うことで物語が進んでいく。
何やら女が中にいるアンナに向かって、幼い子供に何をしたかなどと罵倒するシーンがあり、アンナの夫が幼児に何かした罪を負ったようである。アンナは家政婦らしい仕事をしていて、時々夫に面会に行く。しかし、息子たちからは来ないようにと釘を刺されている。
通っていたスポーツジムも行けなくなり、何か演劇のレッスンらしきこともしているが、次第に体調がすぐれなくなり、途中で退席。家政婦の仕事も途中で帰るなど、徐々に体に不調が現れてきて、電車に乗って帰路について映画が終わる。
夫のことで次第に狂っていく日常が、一人芝居で描かれた作品で、ある意味、役者の力量にかかった映画ですが、さすがにシャーロット・ランプリング、見事でした。